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02.祝福ソーダ

「はっ???わ、私の為の世界!?てかここどこ!てか、今、何時!?何日!?あっ!仕事!」


私は布団の上でアタフタし、かなり焦った。日にちや時間ところか何処にいるのか何もかも分からない。

すると、赤髪のギャルはケタケタと笑って『アンタ、仕事辞めたんやろ』と私の顔を覗き込んでくる。


そうだ、私は仕事を辞めたんだった。今の私は時間に追われてない。時間に追われてないなんて本当に久しぶりだ。

「そっか辞めたんだ…え!なんで貴方が知ってるの?」そう聞くと赤髪のギャルはクスッと笑って、『まあなんでもええやんか!とりあえずこの世界の誕生に祝福しよか!ちょっと待っててな~』と立ち上がり、スタスタと歩いて部屋から出ていく。


どういうことなんだ…?

この世界の誕生…?あ、そういえば、私の為に出来た世界とか言ってたっけ、、うーん、どういうことか全く意味が理解できない。とにかく焦って私もベットの上から立ち上がる。


「イタタ…」相当寝ていたのか足腰がすごく痛い。

そして本当にここはどこなんだろ…赤髪ギャルは誰…?おそらくこの部屋は赤髪ギャルの部屋なんだろうけど……。

そう思って部屋を見渡していると大きな鏡の付いた煌びやかなドレッサーがあった。そのドレッサーには沢山の化粧品がある。「わぁ凄く綺麗…!!」思わずうっとりした。


わたしはメイクをするのが好きだが、社会人になってから"社会人らしい"ナチュラルなメイクしかする事がなく自分の好きなメイクをするなんて事はもう何年も無かった。


「久しぶりにちゃんとしたメイクとかしてみたいなぁ」そう呟いてドレッサーの鏡を見て発狂した。「ええええぇ!?何この髪!!!!???」

鏡に映る私の髪色はプ〇キュアかと思うレベルの派手な青髪だった。

「待って、待って、私、え、青髪、何、え、」頭が大混乱する、私、今までの人生で髪、染めた事すら無かったのに…!!

染めてみたいと思ったことはあるけど社会人になると派手に髪を染める事なんて出来ない。

「ていうかめちゃくちゃギャルメイクしてるんだけど!?」とアタフタしていると

部屋のドアがガチャっと開いて『あーそれはな、ウチがしたメイクやで!ウチのお手製のギャルメイクや!ええやろ!』とコップ2つとソーダを1缶持ってきた。


「えぇ!?貴方が!?」と私が振り返ると

『貴方って言い方なんやねん!ウチはガーネットや!名前あるねんから名前で呼べや!初対面の時は呼び捨てにしてきた癖に!』とプリプリと怒り出した。

「ガ、ガーネット、あ、そう、あ…!宝石が喋って…!!!!」宝石が光って気を失ってそのまま目が覚めたらここに居た事を全て思い出す。


『もう、深い事はええから!!!私はガーネット!よろしくな!れみたそ!』


「れ、れ み た そ !?れみたそ!?」


突然あだ名を付けられた。あだ名をつけられたのなんて学生の時以来だ。


「なあ、れみたそ!祝福やで!お祝いやで!」と嬉しそうにガーネットはコポコポと缶のソーダを2つのコップに移す。

『祝福…?』と私が不思議そうにコップを見つめていると『そや、れみたその為の世界がここに誕生したからな!』とまたケタケタと笑う。

「ねえ!それほんとにどういうことなの!!私の為の世界って…私、転生したってこと…!?」と私が聞くとガーネットはブンブンと大きく首を縦に振って頷く。


『まあ、ええからええから!とりま、乾杯といこか!!』と手にコップを持たされて、乾杯をさせられて、ガーネットと私はソーダを飲んだ。

いやいやいや…!!転生なんてアニメでしか聞いたことない。そんなこと現実であるのか???と全く理解ができない。


それから何度も何度も質問をガーネットにしたら、少しだけ理解ができた。

いや、理解は出来ないんだけど…!!!!!


この世界は私れみの為に出来た世界。

そしてそこに私は転生してきたということ…。


「それで…ガーネットは何者なの ?」

そう質問するとガーネットは立ち上がってくるっと回ってお辞儀をした。


『れみたそ専用の執事でございま~す!』

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