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Re.Word  作者: 敷凪 瑞季
2/2

物語の始まり2/2

転移した先は村役場のようなこじんまりとした施設だった。建物からは人気が感じられず、外の草木が揺れる音以外は聞こえなかった

特にやることもなく近くにある椅子に腰掛け、何か有るのを待つことにする、

 暫くするとナナが入ってきてカウンターの内側に座り、書類を見えるように並べて、


「訓練お疲れ様でした。此方が当訓練で決定したシャロ様の初期ステータスになります、ご確認下さい。」


と一枚の書類を手渡してくれる、


「ステータスは、数値と例外は有りますが目安となるA~Fのランク付けが去れています。」


今度は、ちゃんと説明を聞いてから書類に目を通し、以下のように書いてある、


 name/syaro sex/fmeil Lv/1

 age/21 job/warrior

 HP/249 class.D

 STR/289 class.C

 AGL/389 class.B

 LUK/167 class.D

 Potential/??? class.Limit


(ん?一つおかしくない?)


「あの、、、このポテンシャルって何ですか?」


一つだけ明らかに変な表記をするやつの説明を求めた


「potentialとは、潜在能力のことです。」


「いや、そうなんだけどね?表記変じゃない?」


「それでしたら、先ほど説明した''例外''に当てはまります。」


そこから長ったらしく''例外''について説明してくれたが、ようは機械で測定が出来ないというのと、シャロの他に''例外''は8人居るという事を説明された。


「測定が出来ないってのは、低すぎてもダメなんでしょ?」


一つ思い浮かんだ最悪のパターンを否定するために、質問する。


「確かに低すぎても測定は出来ませんが''class.Limit''いわゆる上限になっていますし、訓練成績からみてシャロ様の潜在能力が低いということは有り得ないと思われます。」


最悪のパターンを回避でき、ほっとするなか自分が''例外''になったという戸惑いもあり、良くわからない心境になっていると、


「シャロ様が、最初に登録する勢力を設定して頂きたいのですが、此方は任意になっていますので自分の目でみて判断したい場合は、未所属に設定する事も可能です。」


やはりナナは、空気が読めないんだなーと思いつつも口にはしない、変わりに、


「勢力について少し説明をしてもらってもいい?」


勢力については、このゲームに有る国の事で、未開拓の土地ならプレイヤーでも建国する事が出来るくらいの知識しかなく、どのくらいの数が有るかは知らなかった。


「現在、この世界では元々合った4つの国と、新たに建国された2つの国があります。一つずつ説明した方がよろしいですか?」


「いや、いいですよ、一つずつ自分の足で見て回りますので。」


「では、未所属でよろしいでしょうか?」


「それでお願いね。」


ナナは少し寂しそうな顔をしたが、合えて見ない振りをする


「それでは最初のスタート地点に転送します。貴方の旅が安全で在ることを祈ります。」


少しずつ馴れてきた転送の光に包まれ、見渡す限り草原しかない場所に転移した。


「また、だだっ広い場所だなー。」


突然の変化に慣れ始めてたことで、ただ広いくらいの感想しかない、


「まあ、ここに居たって仕方無いし、適当に進んでみますかねっと。」


ここから始まる、冒険に心踊らせながら平原に一本だけある道を真っ直ぐ歩いていく、


「確かにゲームの割には、音や香り、風の当たる感覚とかしっかり出来てるなー、レビューに書いてあった事もあながち間違えじゃないかもね。」


生い茂る草の揺れる音や、風が撫でる感覚、大地を踏みしめる感覚すら現実のそれに似すぎている、唯一現実と違うのは腰に下げた剣を引きずっている感覚と、現実より低い身長による低い視界は未だに馴れない。


「幼女が好きで、小さく設定したけど遠くを見渡すには、ちょっと不便かな。」


平原みたいな見通しの悪い場所だと、有利にもなるが不利にもなり得る。


「にしても、町とか村って何処まで行けば在るのかな?地図とか用意してあればたすかるのになー。」


そんな事をぼやいていると、ふと左足に違和感を感じ確認すると、左足の膝より少し下くらいの場所にうっすらと切り傷が出来ていた。


「ススキっぽい草が生えてると思ったら、こんなとこまでリアルなのね、、、、うぐっ!?」


突如、視界の端に麻痺と表示され、傷口からじんわりと痺れるような痛みが広る、すぐに体を支える事が出来なくなりその場に倒れ込んでしまう。


「次は小さな女の子ですか、良い土産になりますね。」


誰もいない筈のすぐ側の草むらから、男性と思われる低い声が聴こえた、


(誰?土産って、私のこと!?)


麻痺で喋る事も儘ならないシャロは、土産という言葉に疑問を抱きながら、どうにか逃げようと試みるが徒労に終る。


「おやおや?逃げようと頑張っているのですか?無駄ですよ、この麻痺毒は私が解除するまで消えませんから!」


そう言い終えると、シャロの右腕を掴み引っ張り上げる、


「君が今からされること分かる?分からないよね?だから教えて上げる、君は今から犯されるんだよ!!このハラスメントが無い世界は楽しいでしょ!!」


酷く興奮し狂気に満ちた顔から放たれる言葉に恐怖を覚えたとき、遠くでドンと少し大きな音がしたが気にしてる暇はなかった、


「この世界では、自分の身くらい守れないとねぇ?誰も守っちゃくれないよ?まあ、君はまだ身も守れない初心者だけどねぇ?」


地面にシャロを寝かせ男がヒモのような物を取り出して、シャロの手足縛ろうとしたとき、男の上半身が木端微塵に吹き飛ぶ、


同時にシャロは近くの地面に何かが高速で飛来し地面に突き刺さった衝撃で吹き飛ばされ、何度も地面に叩き付けられながら最後は地面を滑り止まる。


「、、、ゲボッ!!、、、ゴブッ!!」


耳鳴りが酷く、視界が歪み、吐血しながら視界の右上に表された増減時にしか表れないであろうHPが2割位まで減っていき、そこからは減る速度が一気に遅くなるが止まる気配は無い。


「、、、な、、んなん、、よ、、、、いった、、い、、、」


リアル過ぎる感覚や、理不尽過ぎる死に方をした怒りを感じ抱きながら、動かない体で為す術もなく刻一刻と迫るその時を待っていた、


「君さー、大丈夫?生きてる?」


直ぐ側から女性のような綺麗な声が聴こえた、


「、、、だめか、、も、、、、もう、、、、じぬ」


途切れ途切れになりながらも、必死に伝える


「大丈夫だよー、君は死なせないからね」


さう答えた声は、次に低い声で呪文のような言葉を口にしていく、


「紡ぐ、大いなる大地の恵みよ、今この身を介して病みし者への癒しとなれ!」


声が呪文のような言葉を終えると、シャロのHPが減少を止め、少しずつ回復を始めた


「これで少しは痛みは退いてきたでしょー?」


女性の言った通り、痛みは退いているとは思われるが回復速度がゆっくりなので、あまり実感は無い


「まだ、動くのは難しいと思うから休んでていいよー?」


確かに体は痛いし動きも鈍い、でも一言だけ伝えたい事を精一杯伝える


「、、、あ、、りが、、、とう、、、ござい、、、ます」


「うん!どいたしましてーっと、後はこっちに任せて寝ててね?」


痛みの和らいできた肩に触れられた感覚を感じた、


「紡ぐ、大地の安らぎよ、この者を安らかなる眠りえと誘え。」


再び、低い声で呪文のような言葉を唱え終えると、シャロの意識は世界から引き剥がされるようにゆっくりと深い眠りへと落ちていった。

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