「ウヘヘヘヘ」詩の書き方って、いろいろあるよね
詩って、いろんなときに湧いて出たり、最初から最後までほぼ書き出す前に出来上がっていたり(わたしじしんは、書きながら終着点を見つけるほうですが)、机の前に長々と座って推敲を重ねてみたり、ほんとうにその出来方は、さまざまだとは思うけど、今日のこの詩は、その「なり初め」がちょっと面白くてそこから書き始めることになる。
ウヘヘヘヘ
という笑い声が「眼についた」。
二度見するとまるで別の言葉だったのだけど
あたまの中に残っているのは
ウヘヘヘヘ
という笑い声のまま。
詩の真ん中あたりに、持ってくればいいか?
一人称?三人称?
「わたし」がいう?「あなた」がいう?
「彼」が「彼女」が?世界が?神が?
まずは、ここから始めよう。
とある休みの日。
「おれって、アラジンの魔法の精みたいじゃない?
起きたら、洗濯も終わってるし、洗い物も溜まってないし」
横で洗い物をしている私に
一瞥くれると
「キャラ的には、そうやね。ジャファーやったっけ、ジーニーやったっけ?」
「魔法の精は、ジーニー、ジャファーは魔法使い、わるものの」
「まぁ、どっちでもいいんやけど、そのへん。わたしは7匹の小人がいいな」
「?」
「………」
「え?なに?どういうこと?」
「キャラのはなし、寝てるあいだに靴作ってくれてるのは、可愛い小人のほうがいいの」
「……まず、はなしがごっちゃになってるよね、7匹の小人は、白雪姫、靴作ってくれるのは別のはなし。それに、小人はーー」
かぶせるように、
「7匹て、あんさん、小人さんのこと人あつかいしてまへんがな」
「違う、違う。あなたが、先にそういったからッ。それに今まさにそれを訂正しようとしてたところ…」
ウヘヘヘヘ
あんさん、そないなテンゴウゆわんといてくださいね。
うち、そんなかわいそうなこと、よおいいまへんえ。
「な、なに、その気持ち悪い関西弁、それに『ウヘヘヘヘ』って、それ、わるもの笑いじゃない?あきらかに、あなたがわるものキャラやってるし」
ウヘヘヘヘ
関西弁が気持ち悪いって、
あんさん、全関西二千万人を今、敵にまわしてますねん。
「違うって。そんなこと、ゆうてへんて。てか、そんな『ますねん』の使い方、せえへんやろ?」
「ふふ、やっとでたわね、あなたの関西弁、気取ってあっちの言葉ばっか使ってるんやないで?って、なんか、言葉つかいおかしいままじゃない?……まぁ、いいけど」
って、私の隣で換気扇にむかって煙草の煙を吹き上げている彼女。
真横で吸いながら、匂いの嫌いな私に、まるで嫌な思いさせないなんて、なんて優しい吸い方するんだろ?
てか、匂いを消す魔法使える、彼女自身魔法使い、うそ?
ウヘヘヘヘ、しらねーよ。