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レベル99冒険者による、はじめての領地経営  作者: 藤崎
Episode 1 レベル99から始める領地経営 第四章 発展編

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2.玻璃鉄(クリスタル・アイアン)

「アマクサ様、ようこそいらっしゃいました」

「どうも。ああ、こっちはハーデントゥルムの評議員の皆様です」


 紹介されたハーデントゥルムの商人たちだったが、会釈するのがやっと。初めての《瞬間移動(テレポート)》によるショックから、まだ立ち直れずにいた。

 といっても、瞬間移動酔いなどというものがあるわけではない。単純に、ハーデントゥルムの会議室から一瞬で、メインツの入り口に転移してびっくりしたのだ。


 分かってはいたが、その変化に意識が追いつかず周章狼狽している。

 そんな商人たちを、出迎えたメインツの門番――当然、ドワーフ――は同情気味に眺めると、詰め所で休んでも構わない旨を伝えて、街の人間を呼びにその場を離れた。


「どうします? ちょっと座って休みますか?」

「お、お気遣い無く……」


 最初に言葉を発したのは、往時の勢いを取り戻しつつあるニエベス商会の会頭レジーナ・ニエベスだった。もちろん、その商才とは関係なく、ユウトの無茶さ加減に耐性があったことが大きい。

 数分もするとレジーナ以外の四人も正気を取り戻し、口々に感想を語り出す。


「噂には、聞いておりましたが本当に一瞬で移動してしまうのですな」

「ええ、驚きました。しかし、こんな移動手段があれば、盗賊や難破のリスクも関係ありませんな」

「確かに、それで商売が安定するか……」


 そして、いきなり商売の話で盛り上がる。頼もしいが、空気を読んだ行動とは言い難い。


「盛り上がっているところ申し訳ないけど、《瞬間移動》の呪文じゃ商売できるほどの量は運べないですよ」

「でしたら、少量で利益の大きな貴金属や香辛料。あるいは、遠方の特産品を運ぶというのは、どうでしょう?」


 レジーナの意見に、前言をひるがえすようにしてユウトもアイディアを提供する。


「あとは、時間をウリにするのもありかな?」

「それも、良いですわね」

「ただし、《瞬間移動》が使えるような大魔術師とコネがあって、更に報酬を支払って利益が出れば良いけど」

「……難しいものですなぁ」


 そこに、門番がミランダ族長を連れて戻ってくる。


「族長自ら出迎えていただいて」

「いやいや、当然じゃよ」


 挨拶もそこそこに、商人たちを引き連れて街へと入っていく。

 初めて来た時は、どこか街自体が意気消沈しているようで、活気もなかった大通り。

 それが、今ではそこここから槌を振るう音が響き、道を歩くドワーフたちの顔には自然な笑顔が浮かんでいる。


「本当に、領主様たちのお陰じゃよ」

「きっかけを作っただけですよ。それに、若者をだいぶ引き抜かせてもらいましたし」

「まったくじゃ。条件が良すぎて、誰も戻ってこぬ」


 族長は、上機嫌で文句を言ってきた。冗談にできている辺り、既に確執はなくなっているようだった。


「ところで、そのイスタス伯が先に到着しているはずですが」

「ああ。もうワシの家に案内しておるよ。防具職人のディワンから、説明を受けておる頃じゃろ」


 ゆっくりだが意外としっかりとした足取りで、メインツの街を進んでいく。


「防具ですか……」


 武具の取り扱いがあるのだろう。商人の一人が、反応を示す。


(さあ、どうなってるかな……)


 ドワーフの加工技術に関しては、特に心配していない。もっと厄介な、魔法銀(ミスラル)やアダマンティンを鍛えることができる種族なのだから。


 問題は、それが売り物になるかどうかだ。


 程なくして、族長の家へ到着する。


 案内をされたのは、ユウトが族長を説得し、ヴァルトルーデが並み居るドワーフたちを酔い潰した大広間だった。天窓から、冬の日射しを室内に呼び込んでいる。

 その中央に、ヴァルトルーデたちはいた。


 しかし、ハーデントゥルムの商人たちはヴァルトルーデを、ヴァルトルーデだけを見ていた。

 美しいとは聞いていた。

 美しいとされるものを見たこともある。

 だが、そんな物は掃き溜めの中の鶴に過ぎなかった。他に比べて優れていたというだけ。ヴァルトルーデを前にすれば、その鶴すら掃き溜めの塵芥に過ぎない。


 暫時、呼吸を忘れる。


「ユウト、遅い」


 その間隙を縫って、退屈していたのか、ユウトの姿を認めてヨナが真っ先に駆け寄ってきた。


「う、おおおい」


 そのままするすると彼のローブをクライミングし、自主的に肩に乗っかる。


「こら、ヨナ。少しは、自重しろ」

「疲れたから」

「まあ、威厳はないけど仕方ない。それより、ヴァルはもっと毅然としてた方が良いぞ」

「むう……。後で、アルシアに言いつけるからな」

「うっ」


 お仕置きを想像して、ヨナが一瞬怯む。しかし、彼女はその場から動くことはなかった。


「明日のことは、明日考えればいい」

「無駄に格好良いな、お前」


 感心したら負けだ。

 アルビノの少女を肩車したまま、ユウトは仕事をすることにした。


「説明済みだと思いますが、もう一度お願いできますか?」

「お、おう」


 偉いと聞いていた人間たちが繰り広げる寸劇に呆然としていたドワーフの職人が、我に返る。同時に、商人たちも夢から戻ってきた。

 ドワーフの職人は、工房の中央に配置されている、いくつかの玻璃鉄(クリスタル・アイアン)製の鎧に向き直る。アルビノの少女を背負った偉い人から目を背けた、とも言えるが。


「まず、さっきも言ったしもう周知の事実なんだが、この玻璃鉄ってのは、ただの鉄に比べて高い温度でねえと溶けねえ。まあ、そいつはそこの兄ちゃんから教えられたコークスってので解決したわけだが――」

「コークスとは、なんのことですか?」

「まあ、より高温が出る石炭だと思ってもらえれば」

「はぁ……」


 環境破壊に繋がりそうなので、ユウトはコークスの製法まで広めるつもりは無かった。それに、炉も特別製でなくてはならないので短期間での普及は難しいだろう。


「だが、この玻璃鉄ってのは、使えば使うほど応用が利いておもしれえ」


 どうやら、ドワーフのお気に召したようだ。にやりと笑うドワーフには、職人特有の格好良さがあった。


「とはいえ、俺は鎧職人だ。鎧に使えなくちゃ、どんなに良い鉱石だろうと意味がないわけだが……」


 ドワーフの鎧職人が、いくつか並べた試作品のひとつ――俗にハーフプレートと呼ばれる重装鎧の一種へ視線を向ける。


 まるで水晶を削りだしたかのような玻璃鉄の鎧は、思わず息を飲むほど美しい。

 もちろん、それだけではない。急所を覆う板金とチェインメイルの組み合わせは、前線に立つ戦士たちの命を守るに必要充分。同時に、必要以上に行動を妨げることはない。


 まさに、名工の手による逸品(マスターワーク)


 しかし、それをお披露目しているドワーフの職人は渋い顔をしていた。


「ヴァル、どうだったんだ?」


 ユウトが、既に説明を受けているだろうヴァルトルーデに感想を聞く。


「悪くはない。防御性能は鉄製の装備と比較しても、同等かそれ以上だ。見た目も壮麗だし、鎧にかけた呪文の効果も普段より長持ちしているように思える」 


 利点を次々と挙げるヴァルトルーデだが、なぜか浮かない顔。


「しかし、かなり重量がある。理術呪文を使用する際に妨げにならないと言っても、身に着けるのがユウトのような魔術師では……」

「まあ、確かにな」


 魔術師は鎧を装備できない。


 ゲームではバランスの名の下に設定される法則(ルール)だが、現実――少なくともブルーワーズにおける現実では、呪文を行使する際に邪魔になるという単純な理由から忌避されていた。

 加えて、頭脳派の魔術師では重たい鎧を装備していてはまともに動けず、また、通常は訓練に割く時間もない。


魔法騎士(エルドライト)なら上手く使いこなせるだろうが……」

「あとは、チェインシャツぐらいかな」


 チェインメイルが鎖で編まれた鎧であるように、チェインシャツはそのまま鎖で編まれた上衣だ。防御性能は劣るが、その分行動の妨げになりにくい。


「そう言うと思って、そっちも作ってあるぜ」


 その言葉通り、既に試作品のチェインシャツも並べられていた。


「へえ……」


 ヨナを肩車したままのユウトが、シャツの裾を手に取る。

 ハーフプレートと同じく、しっかりとした造りの逸品。重さも、ユウトでも問題ない程度に収まっているようだ。


「でもなぁ……」


 ユウトの反応は芳しくない。


「ああ、どちらにしろ魔法銀の方が高性能だ」

「そいつを言っちゃあ、おしめえよ」


 ドワーフの鎧職人は苦笑する。だが、自覚はあるのだろう。それ以上、抗議をすることはなかった。

 確かに魔法銀よりも安価で供給量も多いが、玻璃鉄の性能で納得してくれるかは未知数だ。


「後は、当然武器も作ってみたんだがな」


 タイミングを計っていたかのように、大広間の扉が開かれ何人かのドワーフが入ってくる。それぞれ木箱を抱えており、鎧が飾られている中央へと運んでくる。


「おお、これは美事な……」

「刃になると、半透明の水晶のような美しさが際立ちますな」


 木箱の蓋を無言で開くドワーフたち。

 姿を現したショートソードから身の丈ほどもあるハルバートまで。様々な武器を目にして、商人たちの瞳が輝く。


 しかし、やはりと言うべきか、ヴァルトルーデやドワーフたちの表情は冴えない。


「業物ではあるが、そこまでではないな」

「そんなもんかな」


 ユウトは実感できないが、ヴァルトルーデが言うのであればそうなのだろう。

 ヨナも関心がないのか、黙っている。もしかしたら、肩の上で寝ているのかも知れない。


「まあ、そういうこったな。鉄と同等でありながら、鉄よりも美しい。だが、それ以上でも以下でもないってぼやいてやがった」


 説明役を続ける鎧職人に、ユウトは素朴な疑問をぶつけた。


「これを打った職人さんは?」

「拗ねて、引っ込んじまいやがった」


 そろって、乾いた笑いを上げることしかできない。


「でも、重さが重要な武器ってのもあるんじゃ?」

「そうだけどよ、やっぱり需要は限られるもんさ」


 そもそも、重量だけであればわざわざ玻璃鉄を選ぶ理由もない。


「ただ、これもかなり美しいですな」

「品質も、悪くはねえんだがな」


 質実剛健なドワーフらしく中身をアピールするが、商人たちはもう一枚上手だった。


「贈答品として紹介するのであれば、悪くないかも知れませんな」

「今のところ、かなり珍しい製品ですからな」

「ご本人を前に恐縮ですが、武具であればあのイスタス伯爵領の産というだけで、箔も付くかと」

「レジーナ殿の言う通りですな」


 ユウトは、さすが商人と感心する。ヴァルトルーデは、自分の虚名が使われるのにいい顔はしなかったが、それが領地の発展に繋がることだけに否定しづらいようだ。


「どうせなら、ヴァルのサインをどっかに入れて売っちゃえば?」

「ほう……」


 ヨナの提案に、誰からともなく感嘆の声が漏れる。期待の視線が、ヴァルトルーデに集まった。


「やらないからな!」

「まあ、そういうことにしておこう。今は」


 サインと言うと聞こえが悪いが、ある種のブランド化である。品質管理は徹底しなければならないが、悪い案ではない。

 いざとなれば、自分が代筆しても良いとユウトが結論を出しておく。


「ユウト、お前というヤツは……」

「さて、ヴァルトルーデが本格的に拗ねる前に、次へ行きましょうか」


 今まで、事の成り行きを見守っていた族長へユウトが目配せする。彼女は大きく頷くと、手を二回叩いた。


「これが、今回の本命じゃ」


 先ほどの武器と同じように、木箱が運ばれてくる。ただ、ドワーフたちも、先ほどよりは幾分慎重な手つきだ。

 さらに、大きめのテーブルも一緒に用意されており、木箱をその上に置く。


 慎重に開かれた蓋の中には――


「ほう……」


 現れたのは、1メートル弱もあるガラス板。


「ガラスですな?」

「ガラスですね」


 だが、完全に透明とは言えない。曇った表面は、中に空気が入った氷のようであった。その曇りも、まだらに入ってしまっている。

 これほどまでの大きさのガラスとなるとそれなりに高級品ではあるものの、やはりガラスの一番の売り物と言えばその透明度。

 武具であれば見過ごせる程度の曇りでも、ガラス板となれば話は別だ。


 ハーデントゥルムの代表者たちも最初は驚きを見せたものの、今では微妙な表情を浮かべている。


「百聞は一見にしかず。しかし、見ただけですべてが分かるわけではあるまい」


 そんな反応を意に介さず、ミランダ族長はガラスを上から一枚取り出すと、無造作に床――当然、石造りの――に放り投げた。

 ガラス板はバラバラに砕け、破砕音が鳴り響く――ことはなかった。


「きゃあ」

「おおー」


 レジーナの女性らしい甲高い悲鳴と、ヨナの緩い反応。


「おお、これは凄いな」


 ガラスであれ水晶であれ、今の扱いで砕けないはずがない。

 ところが、玻璃鉄の薄板に傷ひとつ付いていなかった。


 辛うじて反応したのはヴァルトルーデだけ。他の面々は、意外な結果に目と口を丸くしている。ユウトは、事前に知っていたため、分かりきった実験結果を確認したような顔をしていたが。


「これも、まだ試作品じゃな」

「では、改良の余地があると?」

「うむ。まだまだ加工方法や研磨剤、磨き方に改良の余地はあると意気込んどったぞ」


 鉄と水晶の特性を合わせ持つという玻璃鉄。

 故に、鋳溶かして薄く伸ばすことで、鉄の頑丈さを持つガラス板を生み出すことができる。

 言葉にすれば簡単だが、そもそもそんな性質を持つ鉱石自体がユウトの常識からすると反則同然だし、それをほんの数ヶ月で加工したドワーフたちの技術にも頭が下がる。


「まさにファンタジーだなぁ」

「またユウトのファンタジーが始まった」

「くっ、これが越えられないカルチャーギャップか」


 実際、文化どころか世界が違うわけだが。


「おっと、そうだ。もうひとつの実験はどうなってます?」

「順調じゃよ。順調すぎて逆に困ると言われても、ワシも困るぞ」


 レジーナたちハーデントゥルムの代表者たちは、まだなにかあるのかと期待に瞳を輝かせる。


「ユウト、色々仕込んでいたのだな」

「まあ、ね。後は、仕上げをご覧じろってね」


 今時、時代劇でも言わないような台詞回しでヴァルトルーデを煙に巻く。しかし、ヨナやヴァルにはイマイチかも知れないなとユウトは急に心配になった。

 次に運び込まれたのは、15センチ四方の木箱だ。


「すでに、二ヶ月近くもこのままじゃぞ」


 族長が蓋を開くと、まばゆい光が漏れだしてくる。

 またしても驚きの空気が大広間を満たすが、それには取り合わず粛々と箱からガラス玉をひとつ取りだした。


「なんと明るい」


 言わずもがなな台詞を、商人の一人が代表して口にしてくれた。しかし、それに感謝する余裕はレジーナたちにはない。

 子供の握り拳ほどの大きさのガラス玉。

 その中に封じられた光球により、周囲5メートルほどが明るく照らされていた。


「ユウト。これは、これは魔法か?」

「ああ、ただし、ただの《燈火(ライト)》だ」


 《燈火》は、第一階梯にも含まれない、初級呪文でしかない。

 見習い魔術師でも使用できる。というよりは、多くの魔術師が最初に練習をする呪文だ。


 触媒には、洞窟に自生するひかりごけの一種を少量。

 使い手によって持続時間は異なるが、見習いではせいぜい10分。ユウトで3時間といったところか。


「待て、それが《燈火》だとして、二ヶ月近くもそのままだと?」


 ヴァルトルーデも、聖堂騎士ではあるが《燈火》の様な基礎的な呪文の知識はある。そして、ヴァルトルーデが知っているようなことは、遣り手商人たちも、また知っているのだ。


 極簡単な呪文ひとつで、数ヶ月光を放ち続ける宝玉。しかも、恐らくはコストも安い。

 常時光を放ち続けるので、昼間はシャッター付きのランタンに入れるなり厚手の布を被せるなりしなければならないだろうが、そんなものはデメリットですらない。


「いくらでも引き合いがありますぞ」

「しかし、どのくらい保つものなのかはっきりせぬと、売りにくいのでは?」

「売るのではなく貸し出すという形ではいかがです? もし効果が切れたら交換すればいいのです。その時、新たな商談に繋がるかも知れません」

「それは妙案ですな」

「実は、これをかがり火のように街路に設置しようかというプランがあるんですが……」


 盛り上がっていた、商人たちが一斉にユウトの方に振り向く。鬼気迫りすぎてちょっと怖い。


「それは、ファルヴでのお話ですか? ハーデントゥルムには設置しませんの?」

「まあ、追々」


 あまりの迫力に、軽い言質を取られてしまった。夜間でも明かりがあれば、犯罪は減る。だから、言質を取られて困るようなことでもないのだが。


「でも、昼間も光りっぱなしなんだよね? どうするの?」


 不便すぎと言外に言う頭上のヨナに、ユウトは簡単に返答した。


「そりゃもちろん。人を雇うのさ。朝晩、ランタンのシャッターを開け閉めするだけの簡単なお仕事だよ」


 ユウトの計画通りなら街灯のように設置するので梯子に登らなければならないし、数も多い。言うほど楽な仕事ではないだろう。


「なるほど。それで、また雇用が生まれるというわけだな。雇用があれば、消費が発生し、金が回れば経済が活性化し、収入も税収も増える」

「その通りだ。ヴァル、成長したなぁ……」

「誉められている気がせぬが、まあ、悪くはないな」


 ほのぼの主従はさておき。


 玻璃鉄の様々な可能性を見せつけられた商人たちは色めき立っていた。

 ドワーフたちとの交渉。ユウトたち、領主との折衝。販売ルートの確立。商品の開発。

 やるべきことはいくらでもある。


 利益そのものよりも新たな商売の予感に色めき立つ商人たちに、街の存続もさることながらやりがいのある素材に好奇心をそそられるドワーフたち。


(なんとかなりそうで良かった)


 もうひとつの計画をいつ披露しようか。

 みんなが知ったら更に驚くような台詞を胸に秘めながら、とりあえず安堵するユウトだった。

このシリーズ、あと一話続きます。

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