僕の作品を貴女に捧げる
掲載日:2025/12/26
捧げる。
尊い話。
「ねえ、いつも本を読んでるけど作家になりたいの?」
「え? う、うーん」
「作家になりたいなら、おうえんしてあげようと思ったけど」
「ま、まあ」
「おうえんするからね、作家を目指すなら。
いつか、わたしに読ませてね、キミの作品」
―数年後。
「ほら。また書いたよ、僕の作品」
「ありがとう。
あのとき、貴女だけが僕を励ましてくれた。僕の支えだった」
「また、書くから。
高校を数ヶ月経ったら卒業するけど、そしたら専業作家になって、もっともっと凄いの書くから」
「反応がないのが、悲しいなあ」
貴女は死んだ。
中学校に入れず、貴女は死んだ。
『作家になりたい』
そう言っていたら、
『僕の作品を読んでよ』
言っていたら、貴女は死ななかったのだろうか?
なんて、考えてしまう。
僕は、生きている。
また会える、あの世で僕の作品を読んでくれている、そう信じ、僕は書き続ける。
ありがとうございました。




