邪魔ナ存在
俺はちゃんと間山悠梨を柔らかくフった。
『あたし…雄也くんがす…好きなのっ!!』
『ごめんね、間山さん。僕、ずっと片思いしてる人がいるんだ』
『そう…なんだ…ごめんねっ』
『僕の方こそごめんね。でも…友達としては、ダメ、かな…?』
『うっうぅんっ!!雄也くんと友達でいれるならそれがいい!!』
『ありがとう』
思い出すだけで吐き気がする。
『友達でいられるなら』?
バカだろ。
友達でもなんでもなくただの同級生だろ。
気が付けば自宅の前に着いていた。
ガチャ
「ただいま」
俺は家に入った。
…ん?
靴が二つ。
男物と女物。
男物の靴はたぶん双子の弟、幸也だろう。
じゃあ女物の靴は?
母親がまだ帰って来ているはずがない。
あいつはパートで夜9時迄帰って来ないのだから。
じゃあ、幸也の彼女…?
「幸也ぁーっ!!」
聞き覚えがある女の声が聞こえる。
タッタッタッ
軽やかに階段を下りて来た。
そこには…
「滝口…さん…?」
「あっ!雄也くんっ!!こんにちはっ!!幸也知らない??」
ニコニコと笑顔で話し掛けてくる滝口さん。
幸也…?
何で呼び捨てなんだ?
幸也とは出身中学も今のクラスも違うのに。
それに何で俺ん家にいる?
俺が呼んだ訳じゃないのに。
「さっさぁ…僕にはわかんないや」
「唯奈、ここ〜っ!キッチンにいる〜っ!」
幸也の声がする。
唯奈?
何故呼び捨てにしている?
タッタッタッ
キッチンから走って来る足音がする。
…幸也だな。
「あっ、雄也お帰り!」
幸也は軽いノリ。
…ムカつく。
「あのさ、幸也と滝口さんは付き合ってるの?」
かなり直球な質問。
どう出る、幸也。
「うん、付き合ってるよ。俺と唯奈は」
幸也はニコニコしながら答えた。
ますますムカつく。
幸也は俺が滝口さんに片思いしている事を知っている。
知っていながら付き合ってるなんて許せない。
♪〜♪〜♪〜
その時、幸也のケータイが鳴った。
「あっ、メールだ」
そう言って幸也はケータイを開いた。
「じゃあ僕は自分の部屋に行くね。二人でごゆっくり」
俺は引き攣りそうな笑顔をキープして、自分の部屋へと向かった。
トントントン
ゆっくりと階段を上がる。
後で幸也を問い質さねばと思いつつ。
♪〜♪〜♪〜
調度、部屋の前に着いた時に俺のケータイが鳴った。
雄也くん、性格黒い〜^^
て、そうしたんだけどね(笑
友達にこの話をしたら
「怖っ!!でもおもしろそうだね♪」
って評価が!
ありがと、Hちゃん。
愛してるぜ、Hちゃん。←
でも、Hちゃんのケータイだとここに来れないのです。
残念。
今度メールで本文送ってあげよう!!
皆様、是非レビューをくださいm(__)m