6 茶番
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一応…昼夜逆転しないようにはしたつもりだったんだけど…何せここは地下牢。
太陽光なんて届くはずもなく…。
そういえば人間の体内時計? は、25時間だって聞いたことがあるな…。
それにしても、こいつ(ディゲクァド)、いつ姫と出会ったんだ?
ディゲクァドを見ると、エスパーなのか何なのか、「はぁ…。」とため息をついて説明してくれた。
「別に、大した理由じゃないですよ。」
そんなわけないだろうとディゲクァドを見ていると観念したように両手をあげた。
「ここ、地下牢と俺がいた場所、結構近いから、このくらいの距離であれば精神感応…テレパシーが通じるから、暇つぶしでよく話してた。」
よくあの状況で精神感応を使えるよ。…いや、使おうと思うよ…かな?
感心していると、ディゲクァドは牢の中の彼女を見る。
「ていうか、どうやって起こすんだ? 俺ん時は強制的に眠らされてる状況だからよかったけど、彼女はただ眠ってるだけだろ?」
「そうだね、でも彼女は腐ってもお姫様だ。名前を呼んだら起きると思う。」
「なんなんだよお前の王族に対するその根拠0の信頼は」
まあでも起きなかったら魔法で起こせるし…。
「まあまあ、呼んでみようよ。」
「へーへーならさっさと呼べよ。」
「ディゲクァド君も一緒に呼ぼうよ。」
「なんでだよ。」
「その方がエモいじゃん。」
「2000歳越えのお前がエモいとかいうんだ。」
「そーゆーのを偏見っていうんだよ。」
「そうかよ。」
いつまで続くのこの茶番