2 殺し屋 津花兄弟
1100文字
「どこからでもかかってこい!!!」
男の人はポカンとしている。
そして男の人は僕の後ろを見て、少し笑って言った。
「残念ながら、この勝負は俺の勝ちだ。」
薄ら笑いを浮かべて言ったその姿に反応する間もなく後ろから女性の声がした。
「後ろがガラ空きですね。」
「へ…?」
後ろを向こうとした瞬間、彼女は僕に姿を捉えられる前に殺そうとした。(暗殺のプロなんかな)
それが分かるくらいの殺気を立てて、大きく手に持つハンマーを振りかぶる。
もうだめかと思ったその瞬間、「お巡りさん、こっちです!」と声がした。
声がした方を見ると、頭から血が出ている男の人が、警察数人を引き連れて走ってきた。
琥珀色の眼をした男の人は、警察に聞こえないくらいの声量でボソッと言った。
「さっき逃げられた人だ…。」
と、はっきり言った。
きっと、僕が来た時に向こう側を見ていたのは、あの男の人に逃げられたからだろうな。
男の人はその場に倒れた、おそらく、頭から血が流れ出て、貧血になったんだろう。
これで助かった。とホッとしていると、僕は警察官のうちの一人に手錠をかけられた。
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」
「なんだ。」
「僕は大学に行こうとして近道をしただけなんです!」
そう訴えるも、警察官は疑いの目。
「あそこに、監視カメラあるじゃないですか!」
そう言って監視カメラを指さすと、警察官は首を横に振る。
その訳は不幸なことに監視カメラは壊れており、他の監視カメラの死角になっているそうだとか。
僕は男の人と(おそらくグル)暗殺のプロの女の人を睨む、男の人と女の人は抵抗もせずに、おとなしく警察に捕まっていた。
男の人は僕からの視線に気づくと鼻で笑った。
「なら! あの被害者の男の人に聞けばいいじゃ…」
そうか…あの人は今貧血で倒れたんだった。
「じゃあ……とにかく、僕はやってない! あそこの加害者の二人に聞いてください!」
「こいつもグル。」
「なんならこいつがここに居る全員殺そうと提案した。」
男の人が被せ気味に言い、女の人もありもしないでたらめを口にする。
無駄に真面目な顔だった。ムカつく。
ーーー
そうしてなんやかんやで結構な月日がたち、死刑になってしまった。
「あいつら絶対許さない…!!」
まあそんなことを言っても、死刑当日が近づくだけ。
あの後、あの男女の名前を知ることができた。
琥珀色の眼をした男の人の名前は津花 琥珀
同じく乾いた血のような赤茶色の髪。そして、翡翠のような緑色の綺麗な眼をした女の人は、琥珀の妹、津花 翡翠。
津花兄妹絶対許さない…!!!
そしてもう一つ、津花兄弟は二人とも殺し屋だったらしい。
でも、雇い主は二人とも吐かなかったそう。
相当しつけられた犬だな……。
やっほーみんなー
津花妹は最初に出たときに見た目の説明が入れられなかったね…ごめん。
何とかやろうと入れられる場所探したんだけど、見つからなかったんだよ。