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第九十七話 オワイ島に戻る

 時間ときは少しさかのぼる――。



 パパイナ島からオワイ島への定期便の大型帆船はようやく到着する。

 エリザベートを始め船上の一同の頬を、塩を含んだ暖かい南風が次々と撫でるように吹いて後方に去っていく。


 時刻は昼を過ぎ三時頃を迎える。


 大型帆船は魔獣巨大ダコクラーケンの襲来によりあちらこちらが損傷し多数の乗組員や乗客に毒の被害が出たものの、エリザベートたちの活躍によって魔獣巨大ダコを一掃し、ようやくオワイ島の港に着こうとしていた。



「エリザベートさん、私たちこのまま治療を回復しきらない人たちに続けます」

「アリア。いいの?」

「はい!」


 そのまま、停泊する大型帆船内で聖女アリアと黒の魔法使いランドルフ、聖獣シヴァと聖獣セイレンが残り人々の治癒回復にあたる。

 護衛にルビアス王子と聖獣バルカンが付くという。

 

 ルビアス王子は幼い頃に訓練したものの防衛魔法が得意ではなく、黒の魔法使いランドルフに教えを乞うことを申し出たという。


 先にエリザベートの家には聖獣ジスとダンバと子猿のサンド、そしてクラウドが向かうことになった。

 エリザベート不在中の家に魔物がエリザベートをぎつけ訪れた形跡や異変がないかを早く確認をしたかったからだ。


「わあっ。帰って来たね、ジス!」


 僅かばかり不安はあったけれど家に帰れる喜びがある。


「ようやくだな」


 巨大な海の魔物クラーケンから生還した大型帆船は、ようやくオワイ島の小さな港に堂々と波飛沫を立てながら到着した。


 入港すると、帆船に乗る人々の安堵のため息と歓喜の声でしばらくの間船上の辺りは湧きに湧いた。



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