表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

71/217

第七十話 やがて星々が降る

 エリザベートは薪風呂の浴槽に浸かった。


「はあぁーっ……」


 ため息が出る。

 ……切なくて。

 ルビアス王子のこともクラウドのことも嫌いではない。

 むしろ男とか女とか関係なければ好きだ。

 恋愛抜きでいったら私はあの二人が好きだ。

 仲間になってくれて嬉しい。

 ――頼りになる。

 二人とも目を見張るほど力強くて優しい。

 そして正義感を持って、志をもっている。


 同じように一緒に魔王に立ち向かってくれると言ってくれている。


「大公……アルフレッド」


 貴方が私をいらないってはっきり聞いたわけではないけれど。

 私は向き合うことが怖くて貴方に会わずしてランドン公国を去ってしまった。


 いまさら後悔しても仕方ないのに。

 ちゃんとサヨナラしてれば貴方を忘れられたのかな?


 薪風呂の天井が少し隙間があいていて、夜空が見えた。


 今日は流星群が通っている。

 星々が降り注ぐのがこんな隙間からも見える。


「綺麗だ……」


 一つまた一つ星は流線を描いてキラキラと流れて。

 流星の宇宙そらを駆ける一瞬のキラメキが美しい。


「しっかりしなくちゃ!」


 エリザベートのから元気な声が浴室内に響く。己を鼓舞するように。


 早くお風呂から上がろう。

 これから作戦会議だ。

 ルビアス王子とクラウドの二人に会っても普通に接しよう。


 エリザベートは決心して、浴槽から上がった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ