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第五十話 荒れたランドン公国

「あなたはランドン公国から来たの?」


 エリザベートはまっすぐにダンバを見た。

 愛する故郷ランドン公国に未練はないはずだった。

 あの方が結婚してしまい、その地を去ったエリザベートは未練を断ち切ったはずだった。

 聖獣ジスがそっとエリザベートに寄り添う。

 ジスの温かさを感じながらエリザベートは言葉を続けた。


「その……、ランドン公国は変わりない?」


 あの方のその後を知りたいと思う半面、自分は知ってはいけない気がした。

 幸せであって欲しいと思うのに、心のどこかで私をもう思ってはくれないのだと悲しくなった。


「ランドン公国は変わっちまっただ。あなた様が去って……いんや、大公があの悪い魔女と結婚したからかもしんねえだ」

「悪い魔女?」


 エリザベートの胸はズキズキと痛んだ。

 苦しい――。

 心が魂が苦しい。

 苦しくてギュウっと痛い。


「アルフレッド大公は暴君になっちまっただ」


 エリザベートはダンバの一言に、瞬間息が止まりそうなほど打ちのめされた。

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