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第二百十五話 エリザベートと魔王決戦

 魔王ヴァーノンは地上を震え上がらせる咆哮ほうこうをあげた!


 目の前に漆黒の勇者エリザベートと仲間と聖獣たちが各々《おのおの》の武器を構える。

 

 いま全ては魔王を倒すために――。


 クラウドが次に放った聖なる矢に追撃援護する。

 ランドルフが聖剣真紅のセルフィストームから魔法の風を繰り出しクラウドの聖なる矢を強化する。

 ルビアス王子が聖剣雷撃のレイピアで狙いをつけて魔法と雷撃でさらにクラウドの聖なる矢を強化した。


 三人の男たちの合わせ技で強化された聖なる熱き一矢いっしは魔王の額を貫いた。


 聖女アリアと聖獣たちが漆黒の勇者エリザベートに魔王の闇の攻撃からの防護と回復の祈りを捧げる。


 漆黒の勇者エリザベートは聖獣ジスと共に空中を大きく弧を描くように跳んだ。


 エリザベートの美しい黒髪が月光のなかなびく。

 漆黒のマントが空を舞う。


 先に聖獣ジスが銀狼の体を光らせながら、エリザベートのためにクラウドが先刻せんこくにエクスカリバーを投げてつけた魔王ヴァーノンの傷に噛み付いた。

 ひとまたたき魔王をひるませた。


 エリザベートは力の限りを聖剣エクスカリバーに込めて、頭上に構え振るった。


 大好きなクラウドへの愛を込めて。

 大好きな愛する仲間たちへ思いを込めて。


 今、漆黒の勇者エリザベートは魔王ヴァーノンを斬る!


「くああああっ!」


 エリザベートと聖剣エクスカリバーは共鳴してうなる。

 エリザベートの力と想いを受けて、金色にきらめいて魔王に一太刀を浴びせる。 


 エリザベートは魔王ヴァーノンを空中から力を込め斬りつけて着地をした。


「魔王ヴァーノン。

 お前が倒れても

 私はお前にだけは

 祈りを捧げない」


 魔王ヴァーノンは漆黒の勇者エリザベートたちの渾身全霊の一撃を受けた。


 一人じゃない。

 エリザベートは愛する仲間たちと魔王を討つ!


 エリザベートの全身全霊の一撃を受け、魔王は断末魔のおぞましき叫びをあげながら倒れた。

 魔王ヴァーノンの体は泡状になり、紫がかった黒煙をあげて瞬く間に空中に消え去っていった。


 ここに勇者エリザベートと仲間たちの勝利が決まった――。

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