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第二百十話 エリザベートと戦斧バトルアックス
漆黒の勇者エリザベートは聖剣エクスカリバーを拾い上げ左手に持った。
右手には聖獣セイレンが向こうの甲板から拾い持って来たクラウドの戦斧バトルアックスを受け取った。
雨風はやみ始めていた。
「フフフッ」
聖剣エクスカリバーの力でどんどん凍りつくのに魔王は笑っていた。
「いい気味だ。我はエリザベートお前のそんな表情が見れて満足だぞ」
「ふざけるなっ!」
エリザベートは頭を振った。
エリザベートの仲間たちの魔法がさらに動き出した。
ルビアス王子から出て来た白の輝く鍵は魔王の体に浮き上がる鍵穴にささり回る。
光り輝き呪いの欠片が崩れた。
ジャン王子にかけられた闇の呪いの刻印魔法はこれで完全に解けたのだ。
「天昇してもらおう」
エリザベートは聖剣エクスカリバーを脇差の鞘に戻した。
そして構える。
愛しいクラウドの戦斧バトルアックスを左下にやや刃を落としながら悠然と構えた。
エリザベートの仲間たちが固唾を飲んで見守る。
「クラウドの仇ー!」
エリザベートは戦斧バトルアックスを、魔王に向けて斜め上空に振り斬った。