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第百三十七話 エリザベートとクラウドの論議

 いつしか夢中になって、二人は熱い論議となった。


 エリザベートとクラウドは二人きり、徒歩で買い出しに行く道すがら、これからの作戦や戦闘方法や必要になるものを話し合い、過去の戦闘について語り合う。


 強大な敵、魔王ヴァーノンを前にした戦いが待っているんだ。

 エリザベートもクラウドも、秘策も戦法も隠さず体験してきたことを共有しようと思っていた。お互い余すことなく話そうとしていた。


 戦の具体的な作戦や故郷や周辺国のこと、地形や天気や国々の特色や地域性に人々の種族の主たる性格や歴史、武器や攻撃に防御の話、それから兵法に至るまで……ありとあらゆる得てきた知識と、実際の経験を知りたがったし、知って欲しかった。


 戦ってきた数々の体験のことに言及すれば、エリザベートとクラウドの両者の間には次々と話題が浮かび、話さずにはいられない。


 まだまだ、話し足りない、尽きることがない。


 どんどん話したいことが伝えたいことが湧き上がり、二人はずっと熱い議論を交わした。


 興奮した熱は冷めやらない。


 ――戦場で幼い頃から戦ってきた者同士、一国の将軍と大魔王を倒した勇者。

 立場はそうだったが、横に並びながら話す二人はその垣根を越えていた。

 今は心の内をさらけ出して許し合う仲間として熱い戦いの思いを語らう。



 昼食はララの農園で食べることになり、ララの船も見せてもらいに行く。


 先にララと知り合いだったルビアス王子が聖獣バルカンとともにララの農園に向かっていた。


 久しぶりに会えて、ララとルビアス王子の二人には流れた時の分だけ、複雑で色々と積もる話があるようだった。

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