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第百三十三話 突然の好意

 エリザベートは席に戻ってきた。

 ララが話を進めていた。


「カルラ! アンタはこの黒の魔法使いに魔法を習いな」


 ララは有無を言わさない迫力でカルラに言った。


「やだよ。こんな奴」


 カルラは黒の魔法使いランドルフを睨みつけた。


「カルラ、会っていきなりなんだい? せっかく教えてもらえる機会を得たんだ。そう言ってくれる相手に対してさあ、アンタそれは実に良くないねぇ、そんな態度は不遜だ」


 ララが眉根をよせる。


「気にくわない。見た瞬間に感じたから」


 カルラはランドルフを睨んだ。

 ランドルフは憮然ぶぜんとしていた。


「好きになったんだ。たった一目でその子が良いと思ったんだっ!」


 カルラは席を立って、外に走って行ってしまった。


「うーん、若いなあ」


 ルビアス王子は呟いた。

 羨望の眼差しで。


 会ったばかりの少年に想いを告げられてアリアは困ってランドルフを見やった。


 カルラは走る。

 あてもないけど。

 一目惚れしてしまった。

 カルラは初めての胸のときめきに戸惑っていた。

 切なくて切なくて、それは特別に痛かった。

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