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忘れない

初めましてユウイチです

今回が初めての投稿となります

至らない点は多々ありますが頑張って書いたのでぜひ最後まで読んでください。

3月12日 僕は死んだ。未練が残りまくりだよ、ちくしょう。

第一章 ◆忘却の空に◆

「おぎゃぁぁぁあ」

3月28日·····とある病院の一室で病院全体にひびきそうな泣き声をあげて僕が生まれた。

「ハァ...ハァ...無事に生まれてくれてよかったぁ...。」

そんな吹けば飛びそうなほど弱った声で僕の誕生を喜んでくれたのは母だ

医者や助産師、周りの皆が笑っているのに僕は泣いる。覚えてないけど何だか不思議に感じる。皆がお互いを労い賞賛していると急に部屋のドアが横に勢いよくガラッと開きスーツ姿で20代くらいの男が入ってきた、と同時に電源が切られたペッ〇ー君のように膝から崩れ落ちた。

よっぽど慌てて走って来たのだろうその男はドアにもたれこみ過呼吸になっている。キツそうだ、周りの人も心配している。

赤ちゃんの僕を抱いている母は苦笑いしながら、言った

「もう〜大丈夫?あなた」そうこの男は僕の父親だ

「ほらこの子があなたの息子よ」

それを聞いた瞬間、ペッ〇ー君...失礼。父の目から大量の涙が溢れた、なんかもうぐちゃぐちゃだ、嬉しいのか苦しいのか悲しいのかどれかにしろよ!と言いたくなるような顔をしていた。

ペッ〇ー君...おっと失礼。父はやっと落ち着いたのか助産師に渡されたタオルでぐちゃぐちゃの顔を拭いてお礼を言い、母と生まれたばかりの僕のもとに駆けよってきたするとおもむろに僕たちを抱きしめ、また泣いた。

そこで不意に画面下にが落ちた。同時に画面の端からもう1人の足が僕たちに近づいてきた。いや、いたのかよ!!とツッコミたくなるがその足の主は誰なのかと考えていると

画面が持ち上がり再び皆が映るようになった僕を囲むように皆が抱き合っていた、先程の足の主は僕のお姉ちゃんだったのだ...いやホント、いたのかよ!!とツッコミたいところだ

皆がよかったよかったと言い合っている、とそこで映像は終了。

そうなのだ今の今まで僕の生まれた時の映像を観ていたのだ、なぜなら今日が僕の15歳の誕生日なのだ

僅か2分の映像だったが何だか1本の感動映画が終わったような気分だ。

自分の誕生を観た余韻に浸っていると、

「どうだった?あなたが生まれた時の映像は感動的でしょう?」

母は得意げに聞いてきたもちろん良かったよ感動モノだ...けれど...

「父さん...凄かったね、色々と...うん」

そう感動モノに一人コメディアンがいたのだ。当の本人は顔を赤くして下を向いている

「もうやめてくれ...ホントに...」

聞き取りにくい声でボソボソと言っている

「あはは...うん」

何だかもどかしい気持ちだ自分の父親があそこまで取り乱す...あんな姿見たことない。すると横から姉が

「あん時の父さんってばマジで引くくらいに喜んでたもんねぇ?」

と既に恥ずかしさで限界の父のハートをさらにえぐりにいく、

やめて!父のライフはもうゼロよ!!

そんな風に談笑を楽しんでいると母が思い出したと言わんばかりに手をぽんと叩き立ち上がり

「そーだ!!ケーキ!忘れてたわ〜さぁ、あなたのケーキを食べましょ」

とご機嫌でキッチンに行った。

その後を姉が追って2人がキッチンに消えたあと、父も立ち上がり

部屋の電気を消した、するとライターの音が聞こえ暗闇の中に揺らめくオレンジ色の炎が一つから二つ三つと増えていく最終的に15の炎が暗闇に灯っている。

その炎達がゆっくりとコチラに近づいて来る誕生日を祝う歌と共に

「「「ハッピーバースデートゥーユー♪」」」

自分の目の前に15の炎が来る、僕は息をスぅーっと吸い少しの間を空けて

一気に吹く。「フゥー」

炎達はたちまち消えていき呆気なくまた暗闇に包まれた。それもつかの間すぐに電気が付けられみんな揃って

「「「おめでとう〜!!」」」

と言ってくれた何だか凄く照れくさい。


その後はケーキを食べながら談笑をし、各自部屋に行き各々の時間を過ごしていた。僕も明日の学校の準備をしていた、そこへピロリンッ♪とスマホの音が鳴る。何だろうと思いながら手に取ると、同級生の村田(むらた) 紫月(しずき)

からだった。内容は「今日誕生日だよね 渡したい物があるからいつもの公園に来て 待ってる」というものだった。

紫月とは小さい頃からの付き合いで幼なじみだ、片思いしているなどは無いが友達がずっと居なかった僕にとってたった1人の親友だ。

凄い美人という訳ではなく黒髪ショートに吸い込まれそうな黒い瞳それに加えとても優しく一部では天使とまで言われるクラスのちょっとしたかわい子ちゃんだ

まぁまぁモテている方らしい、そんな事を考えていたら公園が見えてきた

ベンチの傍で紫月は月をバックに黒髪をなびかせながら待っていた、その瞳は月明かりをも吸い込んでしまっていた、こんな光景普通の男子が見れば1発で恋のキューピットが心臓を貫くレベルだろう。まぁ俺は他の女子との交流などが無かったから分からんけど...

「やッ!来たよぉ」

といつもの軽い挨拶を交し合流する

「もう〜遅いよォ早く渡したかったのにー」

ちょっと頬をふくらませながら紫月は言った

「はいコレプレゼント!」

そう言って渡された物はメイド服だ。そうメイド服だ、別に紫月がおかしいとかでは無いそうでは無いのだ...ただ

僕がオトコの娘というか·····見た目が女の子で性別が男という...

まぁそれで紫月は俺に似合う服をプレゼントしてくれたという訳だ

「また女物の服かよォ」

「絶対似合うからァ着たら写真送ってよイイ?」

毎年こんな感じで紫月のスマホの中は俺の女装写真でいっぱいなのだ。

自分で言うのもなんだがまぁ僕は結構可愛いと思う僕の容姿は

長い黒髪をポニーテールにして目は淡い紫色をしている

「じゃ渡すもの渡せたし私は帰るね〜」

ヒラヒラと手を振って紫月は帰った。その後ろ姿を見届けた後に

「僕も帰ろ」

そうつぶやき公園を後にした、その帰り道、紫月から貰ったプレゼントを見ながら僕はふと幼少期のある事を思い出していて周りが見えていなかったのだろう気がついた時には、道路の真ん中に突っ立っていてトラックが目の前まで迫って来ていたその瞬間視界が真っ白になった眩しい。


目が見えるようになると綺麗な夜空が一面に浮かんでいる。あれ?体が動かない おかしいな 音が聞こえない 視界がぼやけてきたトラックの運転手のような人が視界に入ってきた何か言っているが聞こえない、当然だ僕は引かれたんだこんな時なのにやけに冷静だ、するとあの時のことが目に映るその瞬間痛みなど吹き飛ぶほどの後悔が僕の全身を駆け巡った。起き上がろうと体を動かそうと必死に足掻いたその度にからだからは血が吹き出したすると本当に体が動かせなくなった·····

あぁ...あの時のこと僕がどれだけ君に感謝しているか、君のおかげで今の僕があるんだ...なのに...僕はまだこの恩を返しきれていない。紫月にしてあげたいことは沢山あるのにちくしょう...ちくしょう

意識が薄れていく僕は死ぬ·····ハァ本当に.........

「ちくしょ...うぅ...」

3月28日 僕は死んだ。‐はずだった‐

「あ...レ?僕は..死んだんじゃ?」

目が覚めるとたそこには雲ひとつ無い青空が視界いっぱいに広がっていた。

意識がハッキリしてきた。

「紫月!!」

そう叫ぶとともに勢い良く起き上がり辺りを見回しているとどこからか聞き覚えのない声が聞こえてきた。

「目が覚めたようだね。」

その声は何だか気が抜けるような陽気な声だ

「誰?·····」

「短い人生だったけどどんな人生だったか教えてくれないかな」

「その前にココはどこですか?僕は死んだんじゃ...紫月は?!」

すると僕の質問を遮るように声の主は話し始めた。

「チッチッチッ焦っちゃダメだよ?いいかい、君は死んだそれはわかってるだろ?だからまず君の人生はどうだったか感想を聞かせてくれよ」

だそうだ人生の感想?そんなもんひとつに決まってんだろ

「無念」

その一言に尽きるよ

すると声の主は甲高く笑うと一拍置いて

「そうだろうそうだろう若くして死んだんだからね〜 よしっじゃあ知りたがってたここはどこ?の疑問に答えをあげよう。ココは君みたいな事故で死んだ若者の転生審査をする場所なんだ」

「死者の転生...審査?」

「そう!!その通り!!...まぁ簡単に言うと前世の記憶を持ったまま別の世界に転生させるか否かを決める場所なんだ」

「はぁ...えっと転生できないとどうなるんですか?」

「いい質問だねぇ審査をパス出来なかった魂は記憶などをリセットされてまた新しい生命になるよォ」

「何を基準に決めるんですか?」

「簡単だよ。死者が生前抱えた無念や後悔、やり残した事を晴らしたいとどれだけ願っているか·····それだけさ」

「随分と簡単な審査ですね」

するとその声の主はちょっと怒ったような口調で

「そんな訳ないだろう!?その後悔ややり直したいという想いの強さがかなり高くないと審査はパスできないよ、あっでも君はパスしてるよん」

そうなのか·····なら俺の後悔は相当だったらしい...

「そこでぇそんな無念いっぱいの君にビッグチャンス!なんとその異世界でポイントを貯めれば元の世界で君が死ぬ前に戻してあげるよ」

そんな方法がもしあるならもちろん転生するとも

「そんなことができるんですか?!」

「もちろん我々は神だからね!でもかなりのポイントを集めないといけないよォ?いいの?」

「はい!!」

当然即答だ。その瞬間足元に幾何学模様のようなものが出現してきた

「よしっ決まり!あっでも一つだけ忠告しておくよ君は転生の際に記憶を失うかもしれない」

「えっ?...」

「あっで、でも失う確率は半分くらいだからね!じゃあ頑張るんだよ」

「あの!それはどういう·····」

僕が最後まで言い終わる前に幾何学模様の放つ光に包まれた。

『どんな世界だろうとすぐに攻略してやるさ!』

そう空に向かって叫んだ。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございました

この作品の至らぬ部分や修正点などがありましたら是非とも私に教えてください。

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