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5 基礎訓練 後編

「廉くんってガレンと似たような力を持っているのよね?」


 唐突にスキルのことを聞かれた。特に隠しているわけじゃないので話そう。


「はい。でも微妙に違うみたいですけどね。」

「そうなんだ。ありがとう。」


 廉がガレンのような能力なのかだけ聞くとアインは満足したようだ。


「いえ。別に隠すじゃありませんから。」

「廉殿。そろそろ夕食の時間だ。食堂に案内するからついてこい。」


 廉とアインが話しているとガレンが戻ってきて食堂に行くように言われた。ガレンの案内で食堂に着くと机の上に豪華な料理が並べられていた。


「おお。これはすごい。」

「美味しそう。じゅる。」


 廉は食事が豪華すぎて感心してしまったが愛はよだれを垂らしてもう席についている。


 さすがの美人でも食欲には勝てないようだ。廉も愛の隣の席に座る。


「よう。九条。久しぶりだな。」

「やあ。宮藤。」


 宮藤は不良連中のリーダー格だ。いじめっ子でもある。毎年クラスで一番弱い奴をターゲットにしている。今年のターゲットは廉だ。最初は教科書を取られるとか靴を隠されたり大したことはしてこなかった。だがだんだんとエスカレートして行き暴力を振るうようになった。ほとんど皆の前で暴力を振るってきた。何度も綾人が止めてくれたがそれでもやめなかった。しかし自分が何をしているかわかっていないらしく言っても無駄だった。宮藤とはそういう男だ。


「お前。無能らしいな。」

「そうですけど何か?」


 廉が軽く煽るとすぐに宮藤の額に青筋が浮かんだ。彼は相変わらず気が短いらしい。


「短気だね。こんな挑発に乗るなんて小学生でもしないよ。君は馬鹿だね。」

「なんだと。お前調子に乗ってんのか?」


 宮藤は怒りを抑えられず、口調が荒くなり息も上がってきた。しまいには拳を握り腕を上げた。


「また殴るのかい? あまり手を出さない方がいい。弱く見えるぞ。」

「クソッ! 分かった。殴るのはやめた。」


 宮藤は拳を納めると近くにあったコップを持ち中に入っていた水を廉にかけた。


「だが、お前が俺に勝つことは許さん。お前は俺の下僕だからな。」

「なんだと! 今から殺してやろうか!」


 思いがけず宮藤にキレてしまった廉は声に出してから自分の過ちに気づいた。


「落ち着け。二人とも。やめるんだ。」


 ジークフリートが間に入り止めたことでいさかいは収まった。


「クソッ!」

「廉くん。大丈夫?」

「うん。大丈夫。」


 宮藤が立ち去ると愛が心配そうにやって来た。


「怒っちゃダメ。ビックリしちゃうでしょ。」

「はい。」

「嫌な事があったら私が抱きしめてあげるからね。んちゅ。大好きだよ。廉。」


 愛に説教され、そのあと抱きしめながら愛を囁かれキスされた。


「愛ちゃん。恥ずかしいよ。」

「そんな事ないよ。だって本当のことだから。」


 人前では恥ずかしいと反論したが愛は気にしていないようだ。


「それより。廉。あーん。」

「へっ? あーん。」


 恥ずかしいと言ったのにあーんをしてきた。愛には今周りが見えてないようだ。その後なし崩しのように最後まで食べさせてもらってしまった。周りから嫉妬と殺意の視線を感じながら食事は終了した。


「皆様。お食事が終わったようですね。皆様の部屋をご用意しました。今からメイドがご案内します。

もちろん、廉様と愛様は相部屋でよろしいですね?」


 食事が終わったタイミングでマーヤ姫がやってきて部屋を案内するといった。そして僕と愛は相部屋でいいか聞いてきた。彼女は笑顔だったが目が笑っておらず、廉はその顔を見て思わず「ひっ!」と情けない声を出してしまった。マーヤが怖くて廉はいまさら一人部屋にしてくださいとは言えなかった。


「廉様と愛様のお世話をさせていただきます。メイドのアイシャです。以後お見知りおきを。」


 廉達のメイドはダークエルフだった。すごく美人だったので廉は彼女に見惚れてしまった。


「廉くん。私を見て?」

「な、何? 愛ちゃん。」


 愛に呼ばれ振り返ると頬を膨らませ不機嫌になっていた。廉は自分が何かやらかしたかと聞くと「また美人に見惚れてたでしょ。」と言われて図星であった廉は目線を愛から逸らした。


「ソンナコトナイヨ。さあ部屋を案内してもらおうか。アイシャさんよろしく。」

「はい。お任せください。」


 愛の追求から逃げるようにアイシャに部屋を案内を依頼する。


「着きました。お二人のお部屋はここです。」


 部屋に入ると大きなベッドが一つあった。あとはカンテラが置いてある以外にはそれと言って家具はなかった。本当に寝泊まりするだけの部屋らしい。


「では。ごゆっくり。」


 アイシャは僕達が部屋に入ると扉を閉め、その場から立ち去った。


「廉くん。一緒に寝よ?」

「うん。」


 廉達二人は、ベッドに寝転がった。


「廉くん。おやすみ。ちゅ」

「おやすみ。愛ちゃん。」


 寝る前のキスをしてから夢の中へと旅立っていった。


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