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4 基礎訓練 前編

「ステータスの確認が終わったので皆様には魔王を討伐できるように今日から訓練してもらいます。」


 クラスメイトから訓練期間が短いとの意見が出たが武器の使い方や魔法の基礎、スキルについてなど基本的なことを学ぶだけなので三日あれば問題ないと説明され、納得していた。


「後は頼みますねジークフリート。」

「了解しました。王女殿下。」


 いつの間にか後ろに控えていた騎士が前に出てきてマーヤの呼びかけに応じた。


「王女殿下よりご紹介いただいた近衛騎士団長のジークフリートだ。訓練は我々近衛騎士団が担当させてもらう。訓練を始める前に今から祭壇に武器を並べるから自分に合った武器を今から選んでくれ。」


 ジークフリートが指を鳴らすと祭壇に武器が並べられていく。


「祭壇前に置いてある中から自分に合うと思う武器を選んでくれ。二列に並んで順番に取りに来てくれ。」

 

 ジークフリートの指示に従い祭壇前に向かって二列に並んだ。


 ちなみに廉は剣を選んだ。


「選び終わったようなので今から修行を始めます。お前達頼むぞ。」

『了解。団長。』


 団長の指示に従って団員達が廉たち一人一人の前に立った。


「綾人殿は私ジークフリートが担当します。よろしくお願いしますね。」

「はい。ジークフリートさん。」


 綾人はジークフリートらしい。一番


「私は、ガレン・シュトナイだ。廉殿の先生役を務めさせてもらう。よろしく。」

「お願いします。まずはどうすればいいですかガレンさん。」

「そうだな。もう一度ステータスを見せてもらってもいいか? それから考える。」


 廉は頷きガレンに見えるようにステータスを表示した。


「なるほどな。魔術付与スキルか。私のスキルに似ているな。」

「へぇ。なんていうスキルですか?」


 ガレンは少し考え込み意志が固まったように頷くと自分のスキルについて話し始めた。


「私のは、属性剣スキルという名前でその名の通り剣に属性を纏わせるというものだ。」

「そうなんですか。ガレンさんもレベル0だったんですか?」


 廉のスキルと似ていると言っていたのでひょっとしてと思い聞いてみた。するとガレンは頷きながら答えた。


「ああ、そうだ。このスキルもレベル0だった。それに使い方もまったくわからなかった。」


 ガレンも廉と同じでレベル0で使い方すらわからない状態からのスタートだったようだ。だが、どうしてそんな状態で騎士団に入れたのだろうか。


「廉殿なぜ騎士団に入れたのかと思っただろう。騎士団には魔法やスキルが使えないと入れないという規律はないんだ。だから騎士団に入団することはできたんだ。」


 騎士団はそれほど規律が厳しくないんだな。存外抜け道が以外とありそうだ。


「だが、私は入団してから魔法もスキルも使えないと他の団員に虐められていたんだ。しかし私を認めてくれる人もいた。それがジークフリートだ。彼はこう教えてくれたのだ。『創造力が大事』と。」


 創造力か。廉は剣に魔法を纏うイメージで魔術付与スキルを使った。するとボワッと剣に薄い膜のようなものが現れ、心なしか剣が軽くなった気がする。


「おっ、これが魔術付与スキルか。」

「すごいな。一発目でもう制御できているとはさすがだな。君にはほぼ教えることがなさそうだ。まあ後は実際に私と戦ってみてからだな。」


 お互いに距離を取って、臨戦態勢に入った。


「距離を取ったな。どこからでも攻撃してこい。」

「では遠慮なく。せぁっ。」


 廉は少し跳躍し斬り下ろす。

 ガレンはそれを寸前で右に逸れて躱して剣をバットのように振り右から横腹に叩きつけた。


 ガレンの速度に追いつけず廉は勢いよく左に吹っ飛んだ。


「ぐはっ。」

「遅いな。常に魔術付与の状態だと途中で魔力が尽きて動けなくなるから気をつけろ。初めてにしては良かった。よし今日は終わりだ。」

「はい。ありがとうございました。」


 今日の修行が終わり休憩していると突然後ろから声を掛けられた。


「廉くん。修行終わった?」

「終わったよ。愛ちゃんは?」

「私も終わったよ。私の師匠はアインさんっていうの。」


 アインが愛の後ろから手を振っていた。なかなかの美人だった。


「どうも。廉です。」

「廉くんって言うんだね。よろしくね。」


 廉が挨拶してアインと握手を交わした。

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