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23 依頼達成

 王都に戻ってくると廉たちは依頼達成を伝えるためにギルドへ向かった。


 ギルドに戻ると受付はどこも混雑していて空いていなかったが、今朝依頼について話してくれたレインの所だけ空いていたので彼女に言うことにした。


「レインさん。依頼終わりました。」

「わかりました。では依頼書とギルドカードを出してもらえますか?」


 廉達は受付嬢の指示通り鞄からその二つを取り出してカウンターの上に置いた。


「はい。依頼達成を確認しました。カードお返ししますね。依頼書はこちらで処理しておきます。報酬を用意するのでお待ちください。」


 カウンターの奥に消えていった彼女は五分ぐらいして、硬貨が入った袋をもって戻ってきた。


「お待たせしました。報酬の金貨十枚です。受け取ってください。」

「ありがとう。ところで、いくつ依頼をこなせばランクアップできるの?」


 昇格制度があることはギルドに登録した際に聞いたのだが、彼らは詳細な説明は受けていなかった。


「あっ、すみません。詳しく説明していませんでしたね。レンさんはEランクなので、依頼を五つ達成すればDランクに昇格できます。」

「そうなんだ。てことは、あと四つか。達成しないといけない依頼とかはないの?」

「特に決まりはありません。数さえこなしていただければ大丈夫です。」

「分かった。」


 廉たちの当面の目的はDランクへの昇格になった。


 あの男をギャフンと言わせるには地道に努力するしかない。


「じゃあ、明日から頑張らないと行けないわね。」

「私、お腹空いたぁ。」

「そうだね。私もお腹空いちゃった。」

「では、明日に備えて今から宿に戻って晩ご飯を食べて休みましょう。」

「おーっ。」


 外に出ようとすると廉は、後ろから肩を掴まれた。


「よっ。さっきぶりだな。廉。」

「何だ、恭作かよ。急に肩を握らないでくれ、ビックリするだろうが。」

「悪りぃ、悪りぃ。」

「で、何の用だ?」


 廉が問いただすと先程までの態度はどこへやら、恭作は真剣な表情になって真面目に話し始めた。


「お前さ、誠からあんな高い所から突き落とされて、良く生きてたな。」

「まぁね。通りすがりの魔法使いが助けてくれたから何とかなったんだ。」

「そりゃあ良かったな。お前は、昔から運だけはいいんだよな。」

「だけってどういうことだよ。」


 恭作の言っていることは事実だ。産まれてこの方、不幸な目にあったことがない。崖から落ちても木の枝に引っかかって助かったり、不治の病にかかっても一日で治ったりと類稀なる強運と頑丈な肉体で難を逃れてきたのだ。だから、誠に奈落の底へ突き落とされても骨折する程度で済んだ。


「...お前は俺たちの所に戻らなくて正解だったかもな。」

「どういうことだよ。」

「廉が生きていたと知ったら奴が何をするか分かったもんじゃない。最悪、お前を殺そうとするかもしれねぇ。くれぐれも気を付けろよ。」

「ご忠告、どうも。」


 すると、恭作は話は終わりだと廉の肩をポンポンと二度軽く叩くとその場から去っていった。


「何だったんだ?」

「恭ちゃんが心配性なだけだよ、廉。今は仲間もいるんだし、気にしない方がいいよ。」

「そうだね。そうするよ。」

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