18 狐の獣人 前編
愛に説教された次の日の朝、目覚めると抱きしめられていて、たわわに実った胸の谷間に挟まれていた。廉は脱出を試みたが強めに抱きしめられているせいか顔が谷間に埋まっていくばかりだった。愛はくすぐったいのか身を捩らせて甘い吐息を出していた。
「ひゃあん! くすぐったいよ、廉。」
「あの......そろそろ離してもらっていいですか?」
愛は無邪気な笑顔を向けてきた。
「いやって言ったらどうするの?」
「襲っちゃうぞ。」
「やん❤ 廉のエッチぃ~~❤」
そのまま、二人は朝の準備運動(意味深)をしっかりした。
着替えを済ませて、二人で食堂に向かった。
食堂に向かったのには朝食を食べる以外にも理由があった。実は前日の就寝前にアリンから明日話したい事があるから起きたら食堂で待っていてくれと言われていたのだ。
食堂に着くとマリア以外は誰もいないようだった。
「あら、二人ともおはよう。よく眠れたかしら?」
「はい。元気もりもりです。」
「よく眠れました。」
二人が元気だとわかると、マリアは嬉しそうに微笑んだ。
「よかったわぁ。はい、これ朝ごはんね。召し上がれ。」
「「いただきます。」」
朝食は、パンとマッシュルーム、野菜スープだった。マリアと話している間に京香とアリンの二人も食堂にやってきたので、四人で朝食を食べ始めた。
「そういえば、アリンちゃん。話したいことって何?」
「そうね。そんなこと言ってたわね。」
「私も気になる。」
手に持っていたパンを一口齧るとアリンは話し出した。
「私の冒険者仲間に狐の獣人でメイという子がいるんだよ。パーティーは別だけど、気が合うから仲良くしてもらっているの。でもね、最近他の冒険者から嫌がらせを受けているみたい……」
「……嫌がらせっていうのは例えば?」
「報酬を減らされたり、ダンジョンに置き去りにされたりとかかな。」
廉はあまりにもひどい仕打ちに怒りが込み上げてきた。
「それは最悪ね。助けてあげないと。廉ちゃん、何か考えて。」
「えーーッ僕? そうだなぁ……報復しちゃう?」
「それじゃあ、廉が悪者になっちゃうから。」
「冗談だよーー。僕たちのパーティーに入れてあげようと思うけどいいかな?」
廉の提案に三人とも頷いた。
「ありがとう廉君。大好きだよ。」
「どういたまして。」
アリンの嬉しそうな笑顔と愛の囁きに廉はにやけてしまった。
次の瞬間、廉は背筋が凍り付いた。
「廉...お仕置きされたい?」
「ごめんなさい! 許してください!」
廉は土下座をして慈悲を求めた。途端に愛は腹を抱えて笑い出した。
「もう、廉面白すぎ!」
「許してくれるの?」
「それはそれ、これはこれ! でも、今日は許してあげる。」
今回は平和的解決に終わったようで廉はホッと一息ついた。
全員が朝食を食べ終えるとメイを勧誘(救出)するべくギルドへと向かった。




