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16 初めてのクエスト

 最初のクエストはゴブリン討伐になったので掲示板から紙を取って受付のお姉さんに渡した。


「はい。ゴブリンの討伐クエストですね。受注しました。期限は二日です。」

「期限を過ぎるとどうなるの?」

「期限を過ぎますとクエストの再受注が必要になります。」

「わかった。ありがとう。」


 お姉さんの説明が終わったので三人の下へ向かう。


「終わった?」

「うん。さあ行こう。」


 アリンによるとゴブリンは西の草原に生息している。ここで西の草原について説明しよう。


 西の草原は、平坦で見晴らしがよく初心者向けの場所だ。そこから少し南に進むとロイス果樹園がある。ここは王都近郊で一番大きいことで有名だ。だが、毎年魔物の被害に苦しんでいる。なぜかというと西の草原が近いからだ。


 西の草原の魔物はゴブリンしかいないが数はかなりいて、偶に溢れてしまうので討伐クエストは常時依頼が出されている。住民からすれば安全に暮らせて果樹園の被害を最小限に留められるし冒険者からすれば効率的に経験値が得られてまさに一石二鳥だ。


「ここが西の草原か。」

「廉君、ゴブリンが来たみたいだよ。準備して。」


 京香がゴブリンの気配に気づいた。


「わかった。アリンちゃん普通に攻撃すればいいかな。」

「うん。」


 剣を鞘から引き抜き構えながら、アリンに攻撃方法を確認する。アリンも剣を構えながら答える。


「オッケー。」

「ギャッ! ギャギャッ!」

「ギャッハー!」


 先頭に出てきた、ゴブリンの首を斬りつけ、横から棍棒を振り回す奴の腹を切り裂く。


「「ギャアアアッ!……」」


 ゴブリンたちは断末魔の叫びをあげ、息絶えた。


「やあっ!」


 ザクッ。ザクッ。


「「ギャッ……」」

 京香はレイピアで強烈な一突きを食らわせゴブリンを一発で仕留めにいっている。


「くらえっ! 【火炎瓶】!」

「「「アアアアッ!……」」」


 愛はいつの間にか作っていた調合薬でゴブリンを消し炭にしている。


「レン! 後ろ! えいっ!」


 ザクッ。


「ギャッ……」


 姉と彼女の活躍に感心している間に背後をとられていたようだ。廉は己の注意力のなさを反省した。


「ごめん。アリン。「ギャッ」グサッ。「ギャアアアッ!」」

「戦闘中はぼーっとしてちゃダメだよ。ザクッ。「ギャアアアッ!」怪我するよ。」


 アリンに怒られてしまった。たしかに戦闘中によそ見は危険だ。


「……はい。もうしません。」

「わかればいいだよ。あら? いつのまにか全部倒していたようだね。討伐の証拠が必要だからゴブリンの右耳をこのナイフで切り取っておいて。」


 アリンからギルドより支給された魔物解体用のナイフを手渡された。それを受け取りゴブリンの右耳を切り取る。


「結構楽に解体できるね。」

「そうね。これなら楽ね。」


 と僕と京香がナイフの切れ味に感心していると後ろから愛の声が聞こえた。


「うぇ~~。気持ち悪ぅ~~。」

「アイ、大丈夫だよ。ちょっと耳をはぎ取るだけだって。」


 何事かと振り返ると真衣が駄々こねているのをアリンが宥めていた。


「うぅ。やっぱり無理!」


 かなり解体が嫌らしく、今後愛に頼むのはやめてあげようと廉は思った。


「こんな感じでいいかな。」

「うん。これで大丈夫。さあギルドに戻ろう。」


 討伐したゴブリン十匹分の右耳を切り取り終えて西の草原を後にするとギルドへ戻った。


 ギルドに着くと受付のお姉さん(リサさんというらしい)に確認してもらうためにゴブリンの右耳が入った袋を渡す。


「十匹分のゴブリンの右耳を確認しました。ゴブリンの討伐数を確認するのでギルドカードを出してください。」


 廉たち四人は討伐数を確認してもらうためにそれぞれのギルドカードをリサに手渡す。リサが受け取ると一分ほどで確認が終わりギルドカードは返却された。


「確認しました。報酬は銀貨百枚になります。」


 ギルドカードを確認してもらい、リサから銀貨百枚が入った袋を受け取った。


「レン、宿泊しているところってある?」


 アリンに泊まる所はあるかと聞かれたが、まだ決まっていないのでこれから探すつもりだと伝えた。


「そうか。じゃあ、私が宿泊しているところに来たらどう?」


 アリンからの提案に応えたい廉だったが、装備の料金を払ってもらい宿のことまで世話になっていいものかと悩んでいた。


「僕はいいんだけど。愛ちゃん達はどう思う?」

「私は、廉がいいと思ったんならそれでいいと思うよ。」

「私も賛成よ。仲間と同じ宿のほうがいいもの。」


 悩んでいた廉とは違って二人はあっさりと了承した。


「そうだね。じゃあアリンのところに行くよ。」

「うん。これでレンと毎日会える......」

「なんか言った?」

「い、いや。何も。」


 ということで一行はアリンが宿泊している黄金の仔羊に向かった。

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