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14 アルスターの知識

 ギルドの食堂に入るとお昼前だったのでがらんとしていた。


 廉達は入り口付近の場所を使うことにした。


「みんなはさ、この国の通貨って知ってる?」


 食堂の席に着くと唐突にアリンが聞いてきた。


「そういえば、王城では通貨の話は教えてもらってなかったな。」

「そっか...じゃあ私が教えるね。」


「エルフィアスの通貨は、銅貨・銀貨・金貨・白金貨の四種類があるんだ。銅貨から白金貨に向かって価値が上がっていくの。銅貨百枚で銀貨一枚、銀貨五十枚で金貨一枚、金貨二十五枚で白金貨一枚と交換できるよ。生活用品は銅貨五十枚あれば大体揃えられるよ。」

「へえ。そうなんだ。」

「あ、武器や防具は物によって値段がバラつきがあって、素材によっても値段が違うから銅貨五十枚だと正直厳しいかも。」


 質の良い装備を整えようと考えていた廉だったが、アリンの説明を聞いて銀貨十枚程度にしておこうと思いなおした。


「ちなみに、私の装備は全部で大体銀貨八十枚だよ。最低品質でもかなり丈夫よ。それにギルドで依頼をこなしていけば銀貨八十枚はすぐに稼げるよ。」

「それならいいか。」


 廉はアリンの説明に納得した。


「理解してもらえたみたいだね。じゃあ早速装備を買いに行こっか。」

「えっ? 今から行くの!?」


 アリンの行動力の速さに驚愕する廉であった。


「うん。思い立ったが吉日だよ。」


 そういうとアリンは廉の腕を掴んで引っ張って連れて行こうとする。


「痛い痛い! 引っ張らなくてもついていくから。」


 アリンに引きずられそうになった廉は内心嬉しくもあった。


「レン、ついたよ。ここが武具商店だよ。」

「もうついたの? 早っ。」

「ギルドのすぐ横だからね。さっきは腕を引っ張ってごめんね。」


 申し訳なさそうにアリンは上目遣いで廉を見つめてきた。


「いいよ。別に気にしてないから。」

「本当に? ありがとう。レン大好き。」


 というと抱きついてきた。柔らかくて、なぜだか甘い匂いがしてきて落ち着いてしまう。


「ありがとう。アリン。でも大好きって誰にでもいってると勘違いされるからね。」

「うん。分かってるよ。」

「廉。何いちゃついてんの。」


 アリンに抱きつかれていると、愛が怒ってきた。廉は正直面倒くさいと思ってしまった。


「いちゃついてないよ。気のせいだって。」

「本当に?」

「本当さ。」


 愛には全てを見透かされていたようだ。


「でも廉ちゃん。アリンさんに抱きつかれてちょっと嬉しかったんでしょ?」

「ギクッ! そ、そんなことナイヨ。」

「さては、図星ね。」

「ち、違うよ! ほら行くよ。」


 というと廉は逃げるように店に入っていった。


「あっコラッ、待ちなさーい!」


 逃げた廉を追いかける京香とそれを後ろから見守りながら後に続く愛とアリンであった。

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