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あの町この町  作者: bashi
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嬬恋村②

 今回は、嬬恋村のグルメについて述べていこう。嬬恋村は、正直に言って飲食店は非常に少ない。しかし、中々旨い店や食べ物があるのだ。


 1つ目はけんちゃん食堂である。ラーメン、焼き肉、フライ、定食、焼き肉、かつ丼と、がっつりしたメニューがあった。ここのかつ丼は、豚肉に胡椒多めな下味が付けられ、出汁は甘みを抑えた卵、豚肉の旨味を引き立てた硬派のかつ丼であった。丸い筒型の器に入っており、蓋を開けると黄色いかつ丼に青のりがパラパラと振りかけられ、見事な色彩で彩られていた。そしてここの名物は、その名も『けんちゃんらーめん』である。東京でラーメンを食べている人にとっては、垢ぬけた味だと思う人もいるかもしれないが、僕は、昔から食べてきたから、とても思い入れがあるのだ。スープは辛みそベースで、ひき肉、玉ねぎ、ピーマン、ニンジン、エビ、溶き卵が炒めて煮込まれていて、非常にボリューミーで、一杯で非常に満足するラーメンであった。辛さも、1~5辛と辛さが選べるのも、嬉しかった。そんなけんちゃん食堂であるが、残念ながら去年店主が死去してしまったため、惜しまれるつつも閉店してしまったのだ。誠に残念なことであった。地元のひとからバイカーの人まで多くの人が訪れ、畳のお座敷で食べたあの味は、二度と忘れることはないだろう。ありがとうございました。


 2つ目は先に書いたつつじの湯の食堂である。そこのトンカツが非常に美味しいのだ。上州ポークを使ったヒレカツであり、特にカツカレーで食べると、懐かしい食堂のカレーと、ヒレカツが絶妙にマッチして非常に幸せな気持ちになる。そして、食後はぜひコーヒーを飲んでもらいたい。そのコーヒーは、浅間山から染みこんだきれいな美味しい水を使用して作ったもので、すっきりとして雑味がないコーヒーなのだ。天然の湧き水の美味しさを、コーヒーで体験してもらい。


 3つ目はいっさく庵という店で、そば屋さんである。嬬恋は寒冷地であるため、米が育たず、主食はじゃがいもやそばであった。そのため、うまいそば屋さんもあるのだ。店は地元に昔からある古いかやぶき屋根の古民家が使われており、今でも囲炉裏が残る風情ある店内で食べる夏野菜のてんぷらとざるそばは、誠に美味である。


 飲食店ではないが、嬬恋特有の食べ物がある。それは、せんべい焼きである。これは、毎年お盆の時期に行われる祭りで焼きそばと一緒に無料で配られる料理で、ジャガイモの粉を水に溶かしたものをクレープのように薄く焼き、そこに甘めのエゴマみそを塗った食べ物で、先に書いたが嬬恋はジャガイモが主食であったため日常的にそれが食べられていたという。味は、なんとも素朴な味である。しかし、エゴマみその甘みがジャガイモの味がする生地に絡み、なんとも懐かしいような味がするのだ。本当に田舎のおばあちゃんが作ってくれたような味である。そして、エゴマを使ったタレで、おはぎも作られる。それは祭りでは出ないので、是非地元のおばあちゃんと仲良くなりごちそうになろう!


 次に歴史的遺産について述べてみよう。それは、『鎌原観音堂』である。江戸時代からあるお堂で今もかやぶきの屋根である。そこは、江戸時代後期の天明の飢饉の原因となった浅間山の大噴火の時に、付近の村に大量の土石流が流れ込んできたときに、その観音堂に逃げ込んできた村人だけが生き残ったという奇跡のお堂である。そのお堂は、このようなことから、鎌原観音堂は、厄除け、災害除けのご利益があるとされているので、御朱印をもらいつつ、ぜひ参拝しに来てほしい。


このように、2回に渡って嬬恋の魅力を伝えてみたが、このようにいろいろな魅力が、嬬恋村にはあるのである。

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