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若葉の詩③ 『神様がいるのなら』
星降る夜に、三つのコップを並べるの
坂道を転がる夜空を抱いて、右耳にそっと口づけするように
隠してあるよ、隠してあるよ
あなたのために取ってあるの
食い散らかされた窓の敷居をまたいで
きらきら輝く水面のトンネルをくぐって
クランベリー色のクレヨンで鈴の音をなぞる
消されても消されても、何度でも何度でも
あなたは喜んでくれるかな
聞こえてますか? イエイ
私は平気
だから、教えて
目次にアンダーライン
たった一つのあなたの忘れ物