表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/18

フクシュウとチョコレート1-8

この作品はフィクションです。

「おーい、いるかー?」


とある場所。それは、この店の屋根裏部屋。移動時間、約1分。


さっきの窓のない小部屋に、屋根裏へと昇るハシゴがある。それを昇るだけで、はい到着。


明かりも無く、埃臭く、狭苦しい。だけど、この場所こそが、私のもう一つの、大事な仕事場。


「………なんだ。仕事か?」


そして、その仕事のパートナーが、暗闇の中から、のそり、と現れた。


「よっ。そう、仕事。よくおわかりで。」

「下でごちゃごちゃ喋っているのが聞こえたから、大方そうだろうとは思っていた。というか、仕事のこと以外でお前がここに来ることはないからな。お前が来たと言うことは仕事だ。」

「えー、そんなことないじゃーん。ちゃんとご飯も持ってきてるでしょ?ここに。」

「…お前、あれを、ご飯、と呼ぶ気か?」

「ご飯以外になんて呼ぶのよ?」

「少なくとも、俺の好むご飯ではない。」

「えー。美味しいのになぁ、チョコレート蕎麦。」

「猫に不気味なものを食わせようとするな。」


のそりと現れたそいつ、猫は、そう言って、ふん、と鼻を鳴らした。


そう。こいつは猫。でかい図体をした、黒猫の雄。


「実際には猫じゃないじゃん?」


見た目だけは。


「猫であろうと無かろうと、蕎麦にチョコレートを絡めるような嗜好は俺には無い。」

「基本的に、ぐちぐちうるさい野郎はモテないよ?」

「結構だ。」


ったく、冷めた奴。しかも、冷めてるくせに文句が多いから困る。


チョコレートは至高の食物なのだ。それ故、どんな食物と組み合わせても漏れなく美味となる。


それがわからぬとは、哀れな見た目だけ猫野郎め。

暗闇の黒猫は目が殊更輝きます…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ