フクシュウとチョコレート1-2
この作品はフィクションです。
「えーと、コートコート~、島本さんのコート~。」
完成品置き場に吊してあるコートを確認。
ボタンよし。
染み抜きよし。
袖のほつれ修繕よし。
「よし。」
うん。と、頷く。我ながら見事な仕事っぷりだ。
後輩くんに言わせれば、仕事なんだからそれが当然、だそうだが。
何を言うか、と言いたいところだ。当然のことを当然に出来る人間がこの世に何人いようぞ。
「………、」
そもそも、だ。彼は私に厳しすぎる。何かしら理由をつけてはあれがダメだこれがダメだと…。小姑かあいつは。
「………あの~…、」
そもそも小姑ってなんだ。小さな姑か?小柄なら小姑か?身長150㎝以下か?
「…あの~…、すいません~………」
だとすると年齢が上になればなる程小姑率は高くなるということか?なんだ?年齢を重ねるごとに名前が変わるって、出世魚か?出世魚方式か?
「……………、」
嫁姑問題に旦那の出世が絡んでくるという話も聞いたことがある。うちの子が出世出来ないのはあんたのせいよ、とか、姑が嫁をいびくる的な。子供のいじめかよ。これだから結婚とかめんどくさいんだよなぁ…
「あのっっっ!!!!」
………ん?
「………、」
いつの間にか、そこに他人がいた。
その他人は、こちらを見ていた。
ちまちま少しずつですが、続けさせていただきます。