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只野救出作戦 ー12ー

スタートはしたけど、これはタイマンでタイムレースでもない。ましてや障害物レースだから慎重に行かないと駄目。アレクサンダーも竹中かぐやが宣言した通り、俺が武器を手にいれるまで動かないみたいだ。



「考えてみると、武器を手に入れずにゴールすれば勝てるんじゃないの?」



武器を手に入れるのは相手の行動を邪魔するため。その相手が動かないなら、持つ意味はないわけだ。レースというよりも、戦闘を楽しみにしてる観客達からブーイングが投げつけられるだろうし、思わず声に出してしまったせいか、イスカンダルに睨まれてる気がするけど、勝つために手段を選んでられない。



地元民の俺にとってはコースを間違うわけもなく、まずは真っ直ぐ進む。ここまでトラップは一つもなかったけど、曲がり角に入ると一変した。



建物から一定間隔で銃の射撃、マンホールや地面から鋼鉄の無数の槍、ビルの屋上に設置された大砲などトラップが満載。これで地雷とか用意されてるとお手上げなぐらい。この中を進むのは時間がかかる。



「タイミングを考えて動くのは……嫌いじゃない」



トレイターが射撃専用であり、相手に標準を合わせて撃つため、タイミングが考える事が多くなった気がする。これはコンビニの仕事でも効率が良くなったりと一石二鳥なわけだ。



けど、それも無理な展開になってくる。武器を手に入れる事が出来る場所があるんだけど、その先にあるのは同じタイミングで前方から攻撃がやってくる。威力が弱ければ問題ないけど、明らかに破壊する勢いだ。武器でトラップ装置を壊さないと進めない。これが分かってたから竹中かぐやはこのハンデにしたんだろう。



前のレースまで武器はランダムで選ばれていた。近接武器ならトレイターは使えないし、火力の弱い武器、射程が長い武器がないと詰んでしまう。



それが手に入ったのは一つではなく、五種類。俺が持ってる武器だけでなく、ミサイルランチャーなどがあったりする。装備変更もその場で出来、切り替える時には消えている。重りとなる事はないからありがたい。



「我、出陣! 蹂躙せよ、アレクサンダー」



それを取ってしまったせいで、アレクサンダーが動き出す。イスカンダルは大声を出し、観客達を煽る。まるで狩りが始まるような感じ。勿論獲物はトレイター。



でも、有利なのはまだ俺の方。アレクサンダーの移動力を体験してないから分からないけど、アレクサンダーの大きさでトラップを掻い潜るのは難しいはず。しかも、コース三分の一ほどの距離も離れてる。簡単に追いつけるわけがない。

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