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C級戦はそんなに甘くはありません ー3ー

「歌の能力が分からない。多分防御系でオタ芸を披露するつもりなのかもしれない。一発撃って確認。撃破出来なかったら、連射しない事。フェアレーターと違って、トレイターは無駄弾を使うわけにはいかないんだから」



「了解です。まずは照準を合わせて一発……うぉ!」



今回は俺が考えなくても、カストルさんが状況に合わせて指示してくれる。これほど心強い事はない。その通りにレンズで照準を合わせて、敵を見てみると思わず驚いてしまった。



ハガネ側のファン達が乗る大多数の機体はモブが女装してるような姿だった。いわばレディ・モブだ。それにハガネが搭乗する戦艦も凄い。黄色と派手な塗装もそうだけど、天川織姫の戦艦と大きさが倍以上違う。ファン達の課金が凄いんだろう。全員が同じ機体にするだけ足並みが揃ってるわけだ。しかも、ファン達が披露するのはオタ芸というよりも、チアリーディング。ハガネの歌に合わせて二人技だけでなく、団体の演技までしてる。



「凄っ……全部見たい気もするし、狙うのを躊躇してしま……あれ?」



一生懸命踊ってるファンの中で何にもしてないファンがいる。機体もレディ・モブで揃ってると思いきや、ノービスの姿が数体。その数体が攻撃してくる事もなく、直立不動で立ってるのは違和感でしかない。もしかしたら、ハガネの男性ファンなのかも。



「何か……揃ってないのは嫌だな。狙う奴を決めたぞ」



とりあえず最初に狙うのはノービスに決めた。レディ・モブの性能云々、ダンスを見たいのにノービスが目に入るのが嫌なだけ。



「おっ! 撃破したみたいね。そうなると何の能力を上げたわけ? 能力よりも歌をアピールしたいだけって事は……ないわよね」



カストルさんが疑問に思うのも無理はない。装甲を強化するのじゃなく、攻撃強化ならダンスに参加しないノービスに攻撃させるべきだからだ。



「それは何とも……とりあえず攻撃を続けます」



ダンスも終わりを迎えそうで、広範囲攻撃に切り替える。十、二十機ぐらい撃破出来れば良かったんだけど、倒せたのは二機だけ。それもノービスのみで、レディ・モブは無傷。



「もしかして、女子だけ……レディ・モブだけ装甲を強化?」



全員にすればいいのに、女子だけに恩恵があるなんて。男性ファンが不憫でしかないぞ。何でハガネのファンなんかしてるんだろうか。

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