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俺は覆面アイドルのファン一号 ー1ー

『私の下僕だから当然の働きね。私は只のロボットオタクは必要としてない。欲しいのは鎖に繋いだ犬達。私に付き従う奴よ』



西園寺アスカのスタイルはお嬢様。キツイ言葉もそれに合わしている。その彼女がラブソングを歌うのもギャップがある。それにM体質のファンが付くのかもしれない。



「はぁ……これって課金ありきのゲームじゃないか。万年金欠な俺にどうしろと……その事も忘れたのかな?」



俺、星野天彦は二十歳でフリーター。一人暮らしでコンビニバイト。期限切れの弁当を主な飯としている。勿論恋人はいない。そんな俺の元に一通の手紙とアイドル戦記専用の稼働装置が送り届けられた。



アイドル戦記は携帯でダウンロードする。けど、それは鍵となるだけで、VRMMOに入るための装置に差し込む事で機体を操作出来るようになる。それも結構なお値段。



送ってきた相手は天川織姫。友達でもないし、幼馴染というわけでもない。歌手を目指して、深夜の公園で歌の練習をしてた女の子だ。バイト帰りにその歌を聞いて、コーヒーとか差し入れをしたりしてた。ファン一号といっても過言じゃない。現にファン会員証No.1も入ってたし。



けど、最近というか、この数年会ってない。いつの間にか姿を消したんだ。そんな彼女からアイドルとしてアイドル戦記に参加するという手紙が届いて、協力して欲しいみたいだ。



最初は冗談だと思った。何度も話した事はあったけど、住所を教えたわけでもなかったから。それを確認するにも連絡先も知らなかったし。



だから、ネットで天川織姫を検索してみた。するとアイドル戦記に登録されていて、簡単なプロフィールが載っていて、歌の一部が再生出来るようになっていた。それは確かに何度も聴いた彼女の歌声だった。何で歌声で確認と思っただろ? それはどういうわけか覆面をしていたからだ。




アイドルは歌声も重要だけど、見た目も大切。顔でファンになる奴もいるからだ。歌声で勝負と思ってるのか、最初から顔を隠している。俺としては可愛いと思ったんだけど。そのせいもあるのか、ファン数は二人だけ。会員No.1の俺も含まれてるわけだから、他に一人しかいないわけだ。



そして、登録したばかりなのかD級の最下位。それは仕方ないと思う。問題があるとすれば、一つの上のアイドルでもファンが十人は越えてる事。

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