表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/294

勝つために手段を選ばなかったら、悪役になりました ー10ー

「また殴られに戻ってきたわけ?」



「ノンノン。先程は失礼した。僕の名は只野、君の嫌がる事はしない。僕なら色々と説明出来ると思ってな」



「……ふん」



カストルさんは再度只野さんに殴り掛かろうとしたけど、俺に説明するのが面倒と思ったんだろう。コンビニで買ったお菓子を食べ始め、只野さんに説明を任せる事にしたみたいだ。



「任せてもらえたようだな。オホン! バイトロイヤルはアイドルが参加するのではなく、ファン達のみ。歌の恩恵はないわけだ。それにだ。先程参加人数によって階級アップが出来ると言ったが、D級、それぞれの級でそれをするのは滅多にいない」



カストルさんがいうバイトロイヤルはD級のアイドルで行われるようだ。C級やB級にもそれぞれあるらしい。けど、何で階級を上げようとしないのか分からない。



「なんでですか? アイドルは上を目指してるんだよね」



「各階級にもCD発売の権利やイベントを行う事が出来る。その機会を不意にする事になるだろ。それに実力がなければ勝ち抜けない。階級は上がる事だけでなく、下がる事もある。階級が上がればファン数が増えるのは、CD発売などをするから」




「そうなんだ……って、それなら誰も参加しないんじゃないの? 天川織姫だって」



「いや……階級アップ以外にも特典はあるのだよ。アイドルではなく、僕達の方にだな。機体や武器が撃破数によって選択出来たり、アイドルが乗る戦艦を強化するアイテムが貰えたり」



「なるほど! いやいや、他のアイドル達のファンが参加するのは分かるけど、俺達は天川織姫の階級アップでいいわけ?」



只野さんの話からすれば、このままD級にいればCD発売とか一回は出来ると思う。その機会を俺達は消そうとしてるわけだ。



「そこは問題ないわ。バトルロイヤルに参加するって言ったけど、私達の参加はすでに決定されてるから。先に言っておくけど、私がそうしたわけじゃないから。それを考えると、天川織姫がしたと考えるべきよね」



「……はっ? 参加は自由って言ってたのに。強制参加なわけ」



俺はアイドル戦記のアプリを確認すると、バトルロイヤルのイベントの情報が書かれてた。その中でD級組の参加者欄に俺とカストルさんの名前が書かれ、横には誰のファンかが表示されてる。しかも参加を表明してるのは俺達だけみたいだ。それも自分達の意思じゃないんだけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ