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勝つために手段を選ばなかったら、悪役になりました ー5ー



「さて、今日のアイドル戦記で注目した戦争は二つ。一つ目はD級新人の天川織姫。今回はマチルダと対戦。天川織姫の視聴率も高くなってますが、またしても予想外の事を起こしてくれましたね」



オールマイトの後ろでは天川織姫対マチルダの対戦映像が放送されていく。



「フェアレーターなし、トレイターのみの出撃。これには驚きましたが、前回とは違い、まともに動きました。武器の使い方も勉強したようですね。フェアレーターとのコンビネーションが楽しみです」



トレイターがスナイパーライフルを構え、モブ達を打ち落とす映像が流れる。そこだけを見たら格好良く見えるだろう。



「ですが、トレイターはマチルダのファン達がオタ芸を披露してる時を狙うという形を取りました。一人だけというのは分かりますが、私としては暗黙のルールとして許せませんね」



「その時の攻撃が禁止されてない以上、警戒するべきと言う事ですよ。天川織姫側はハンデとして、少し前に出撃してるわけですから」



オールマイトと安室さんの意見は違った。これはアイドル好きとロボット好きの違いもある。それに勝つために何でもありかなしか。



大量に課金して勝つのは良くて、オタ芸を披露してる隙を狙うのは卑怯。金がない人間からしては、重課金勢の方が卑怯に思えたりもする。安室さんは作戦で、それを翻そうとする事を良しとしているんだ。



「まぁ……安室さんの意見は否定しません。それに問題は次です。天川織姫の歌ですよ。曲もなく、アカペラ。発声のような『ラー』だけなのに力強く、耳に残ります。私も良い声だと思いました。ですが、彼女の能力はどうなんでしょうか?」



マチルダの歌でモブ達の能力が向上したところから、天川織姫が歌い、ギブアップまでの映像が流れる。そこではトレイターの能力は上がらず、明らかにモブ達の機体性能が低下してるのが確認出来る。



「歌はファン達を勇気付け、機体性能を上げるのが本来の力のはずが、相手のファン達の力を低下させる。だからといって、ファン達が寝返ったわけでもないんです。マチルダのファンだけでなく、天川織姫のファンもどう思ってるのでしょうか? 私としてはアイドル戦記初の邪道アイドルが誕生したと思ってます」



「私はそれもありだと思います。何しろ勝負事なのです。色んなアイドルがいるのであれば、邪道アイドルの登場で、一段とアイドル戦記は盛り上がりを見せるはず。それに天川織姫はほぼ謎に包まれたアイドルのようですから」



「私も全てのアイドルを愛する者として、天川織姫も同じであり、歌声に惹かれてます。安室さんとは違う意味で注目していきたいです。次に注目するのは安室さんが選んだA級戦。これはアイドル同士の戦いに注目するのではなく、バグらしき物があったからです。それは謎の機体が一機確認出来るされたからです。その機体はどちらにも登録されてなかったのです」

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