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夏イベントは海、祭、肝試し ー124ー

「あっ! 彦星さん。今日は折角来てくれたのにごめんなさい。でも、イベントは楽しんでくださいね」



リハーサルの休憩なのか、舞台裏に行く前にポルックスさんが出てきた。何で謝ったのかと思えば、試作機に一緒に乗らず、蒼さんが選ばれたからだ。



「大丈夫大丈夫。試作機の登場も途中からだったし、トレイターで参加出来たら十分だよ。その方が守れると思うし」




「守るって……話題になってるアイドル意識不明事件ですか? 蒼先輩とみかんちゃんに起きた事が関係してるなら私もと思うけど、イベントはその前にもやってますから。彦星さんが来た時を狙うなら、みかんちゃんは当てはまらないし」




確かにポルックスだけじゃなく、蒼さんは活動休止になっただけで、イベントはあの後もあったはず。狙うなら、みかんちゃんのように俺達が参加しない時を選べばいい。




「今の所属には期待されてるから頑張らないと。ここが一番大きなイベントなんですよ。竹中かぐや先輩と別になったけど、B級の夢椿先輩とトレードされたんだから」



ポルックスさんは笑顔から真剣な顔つきになった。夢椿さんとトレードされた事でプレッシャーを感じてるみたいだ。しかも、夏に入っての一番の舞台。単独ライブに加えて、アイドル戦記も移籍後初。試作機披露もある。



蒼さんもポルックスさんの気持ちが分かるから話に割り込まず、静かに聞いてるんだ。



「……ねぇ、移籍後初のアイドル戦記だったらさ」




明日香ちゃんが小声で言いたいのは、他のイベントでアイドル戦記をしてなければ、意識不明の事件に関わる事がない。ポルックスさんはアイドル戦記が関係してると半信半疑というのもあるかもしれない。



「すまないが……移籍後、そこで夢椿嬢について何か聞かなかったか?」



フェイカーさん、只野さんが唐突に話を振ってきた。夢椿さんの移籍前、カシオペアメンバーが気がつかなくても、同じ所属のアイドルから違った点があったり、何か聞いてる可能性もあるわけだ。



「あっ……えっ……銀河? 本物の銀河だ! 絶対勝利するのだ! ダイテイオウ大好きだったんですよ。一緒に歌いたいけど……今回は私一人で頑張るから」



蒼さんは試作機には乗るけど、ライブで歌う事はないらしい。最後のサプライズ的なだけ。



「そろそろ良いかな?」



スタッフの一人がポルックスさんに声を掛けた。リハーサルの続きをするみたいで、俺達は蒼さんと一緒に待合室に行く事になった。

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