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夏イベントは海、祭、肝試し ー119ー

「あの爆発はボーン達が撃破されてるんだとすれば、どうやって」



俺と只野さん以外、参加者のノービスは全滅した。テオドラの攻撃をボーン達が剣で弾いてるのなら未だしも爆発音と共に煙が周囲に立ち上る。それはルークの体半分まで隠すほどだ。



それは球体や鉄化扇の攻撃を見えなくする形にもなる。なのに、プリンセスは撃破されず、敗北宣言がされない。



『残り六十秒』



ラスト一分という放送が流れた。それはこっちでも把握している。少しでも早く経過して欲しいと時間に目をやってしまう。



「残り一分を切ったわ。後少し、ルークはボロボロだけど、ボーンが残ってないと……ちょっと待って!」



その言葉に反応したのは明日香ちゃん。何かに驚いたようだけど、それはテオドラの標的が変わったせいか。



残り一分と知ったダンスマンが勝利するために、プリンセスからプリンスを狙うのに切り替えたんだ。放送は俺達に知らせるよりも、ダンスマンに教えるためだった感じがする。それまでは一心不乱にプリンセスを倒そうとしていたんだから。



「背に腹は変えられない。当初の目的はお前だったんだ!」



テオドラの体が俺達の方を向いた。



「おかしいよ……機体の損傷が激しいから? 星野さん、銀河も索敵を」



「そんな状況じゃないって……」



敵はテオドラ一機だけ。他に隠れてるわけでもないのに索敵を確認するなんて。一撃を受けるだけで撃破されるのだから、小さな動きでも見逃せない。



そう思っていたのに、予想外の事がまた起こった。テオドラが完全に沈黙した。



煙幕がテオドラまで届く中、プリンセスがテオドラの首を切り離した上で、胴体も横一文字に分断した。突き刺しすのでは回復すると踏んでの行動。



煙で隠れて全てを把握出来なかったけど、プリンセスは屈み、何かを探すように、テオドラの内部を手を入れてたように見えた。



「八雲さんがテオドラを撃破した……けど、どうやって?」



テオドラは執拗にプリンセスを狙っていたわけで、接近すれば攻撃しないわけがない。



「……索敵に映らなかったから」




明日香ちゃんが『索敵を』と言ったのは敵を見るんじゃなくて、仲間を見る事。つまり、プリンセスが索敵にいなかった。敵だけじゃなく、味方の位置も分かる。



その言葉の後、時間の経過によって勝利がもたらされた。

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