表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
176/294

夏イベントは海、祭、肝試し ー17ー

二機はスピードを上げながらも並走する。チュートリアルで操縦の仕方を覚えれるけど、明日香ちゃんのリベリオンに合わせれるだけでも、フェイカーさんは上手い方だと思う。



それでも問題はここから。明日香ちゃん一人だけで削るには時間が足りない。前の作品を見ても時間が足りずに中途半端になった作品もある。一人でやるとすれば尚更だ。それに一人が何もしなければ、誰かに文句を言われてもおかしくない。



だからといって、二人の作業も難しい。ランダムで組んだペアだと操縦技術が分からず、作品にすらなってないのもあるし、左右が別な物になってるのもある。



「おおっ!」

「同じ機体だから出来るの?」

「……綺麗」



観客達から明日香ちゃん達に感激の言葉が向けられた。それもそのはずで、俺でさえも驚愕するぐらいの出来事が起きた。



二機が氷にぶつかる直前に、左右へ分かれた。そこから左右対称の動きが展開される。攻撃のタイミング、旋回、上昇、降下、スピードさえも全てが同じ。



リベリオンとフェイカーが織り成すシンメトリーの動きが観客達を魅力する。氷の作品もそれに応じた形になっていく。



「……なるほどね。確かに量産型モブだ」



俺は二人の作品がモブだと認識した。他の観客達もそうだ。時間も十分以内で終わらせてる。



完璧に再現するといっても、明日香ちゃんは全身とまでは言ってない。それだと十分では全然足りない。だから、量産型モブを知ってる人なら誰もが分かる物を作ればいい。



リベリオンとフェイカーは氷で量産型モブの頭部を完璧に再現したわけだ。



完璧なら全身だと雪美大福は文句を言えたはずだけど、それをしなかったのは観客達がモブだと認めてしまったから。



アイドルにとってファンでなくとも、観客は大事な存在であり、敵に回すわけにはいかないからだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ