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夏イベントは海、祭、肝試し ー14ー

「そうだな〜簡単に言えば最後まで生き残れば勝ち。対決だけど、武器の使用は駄目。フィールドから落ちたら負けのルールだね。それに今回は俺も機体を用意してもらってるんで、参加するからさ」



アイドル戦記の内容は分かったけど、海パンにならないと駄目な理由は説明してない。それにアイドル自身が参戦となると、やらせな部分があるかもと心配になる。



「さて、あちら側のイベントも始まったみたいだし、こっちも負けずに盛り上げて行きますよ! みんなは王子様を呼んで上げてくださいね! せぇの!」



司会者がマイクを使って、カリーの王子様のイベントの開始を告げる。そして、子供達の掛け声に後ろの舞台は隠したままでカリーの王子様が颯爽と駆け付けた。



「雪美大福は一つ一つの美しさに感動を、カリーの王子様である僕は刹那の笑いを提供しよう。それが苦笑いであっても」



その台詞に子供達はシーンとなってるけど、ファンの女性陣は黄色の声援を送ってる。



「今回は僕を含めた十人の勇者が試練に挑戦する。さあ、出て来てくれ」



俺もそうだけど、他の参加者達もあんな台詞の後に登場する事自体が一番の試練な気がする。海パンの勇者なんて笑ってもらうしかない。名前を言われないだけましなのか。



渋々舞台の方に歩いていくと、反対側にある雪美大福のイベントが始まってるのが分かる。舞台には大画面のモニターが設置され、映像には機体が武器を使って作品が完成されていく。



それに比べて、こっちはどうだろう。子供達は太って人が出てきたら豚とか平気でいうし、細い人に骨だとか、それぞれにあだ名みたいなのを付けている。その中で最後に登場した俺には何もなし。何も特徴がなかったのか、もしくは飽きたのか。酷い事を言われてるんだけど、言われないのも何か寂しい。



「全員集合した事で、試練を公開しよう。それは勿論カレーな舞台だ」



シートが剥がされ、大型モニターが現れる。そこには大きなカレー鍋が映し出されてる。それも宣伝とかじゃなく、アイドル戦記においての戦場みたいだ。



筐体は十台用意されてるんだけど、問題なのは熱湯風呂も十個あり、筐体がある場所から滑り台で繋がってる。



「このカレーを食べれるのはただ一人。勇者の屍が出汁となるんだ。これは現実でも同じで、カレーじゃないけど、熱湯風呂に落ちてもらう」



海パンになった意味がようやく分かったけど、素人に熱湯風呂のリアクションを求めるなんてどうなんだろう。けど、驚いてるのは俺だけで、他の参加者は知ってるような顔だ。カリーの王子様の恒例イベントかもしれない。

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