表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
169/294

夏イベントは海、祭、肝試し ー10ー

「まぁまぁ……初めてでもカストルさんみたいに上手いかもしれないから。それよりも……フェイカーさんはどうして川藤のイベントに行こうと思ったんですか? 同じ場所に行くのは偶然で、運命的だなんてね……」



天川織姫のファンになったから、協力してもらえるのは本当に助かる。けど、それとは話は別だ。明日香ちゃんは近場を選んだかもしれないけど、俺達が住んでる場所を掲示板に書いた事なんてない。アレクサンダーとの勝負もそこに住んでるかも分からないはず。



アイドルのイベントは他にも無数にあるわけで、同じ場所になるのは数パーセント以下かもしれない。



「なるほど……偶然としては出来過ぎか。私でも怪しいと思うな」



フェイカーさんは納得したように、俺の言葉に頷いてる。



「あの……失礼だと思ったのなら謝ります。けど、少しでも警戒する気持ちを無くしたいんで」



「いいよ。そこまでストレートに言われると、嫌な気持ちじゃなく、清々しい。川藤に向かうのは偶然一緒になったわけじゃない。そこを選んだ事は知ってたから」



「えっ! 私は親にも言ってない。夜野さんや星野さんにも伝えたばかりだし……って、あれ? 川本……あれ……何処かで会った事ある……どこだったかな」



明日香ちゃんは誰にも言ってないらしいんだけど、フェイカーさんの顔をジッと見始めた。




「……病院です。昨日、お兄に話してましたよね。それを聞いて、それこそ運命だと思ったんです」



「あっ! 分かった……けど」



誰か思い出したようで、怪しむよりも心配した顔になっている。



「明日香ちゃんの知り合いなの?」



「挨拶もした事ない。だって……お兄と同じで意識不明の状態で眠ってた人で、隣だったから……顔を見た事があったんだ」



それはつい最近まで眠ってたというだ。それなのに一緒に行動しても大丈夫なのか不安に思ったんだろう。フェイカーさんと只野さんを重ねたかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ