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コンサート第一幕 ー26ー

「ちょっと待って……あの光は何……」




蒼機は上空を指差すと光が舞い降りようとしていた。けど、その光は機体ほど大きくはなく、人ぐらいの大きさ。



それだけじゃなく、あの耳鳴り音が聞こえ始めた。今回は俺だけじゃなく、蒼さん達も耳に入ってきてるようだ。



「ギターの音? それも聴いた事があるような」



その音が明確になってきたのは、光が敵味方の機体の残骸がある場所に降りてから。しかも、その光を中心に残骸が一つに纏まり、何かを形成しようとしていた。



「もしかして……今造られようとしてるのが残りの機体なの? けど、あれって……」



みかんちゃんは造られていく機体に目を疑った。他のメンバー、俺もそうだ。



完成したのはエンペラーではなく、双剣を装備した赤の機体であり、ポルックス機そのもの。



そして、戦場の映像が少しの間切り替わった。暗闇の世界の中で一人の少女。実在の人物ではなく、アニメキャラ。カストルの髪と目の色が違うだけ。それはまるで双子のよう。



その少女は口を開いた。「私はポルックス」と。



それを告げた後、映像は戦場に切り替わった。それによって変化があったのは、音が鮮明になった事だ。



それは俺にとっては懐かしい曲だった。『電脳世界』の原曲であるギターの音。それに合わせるように歌声が響く。



それはポルックスさんが歌った、二重に聴こえた歌声。それが今回はメインが逆になっている。



「これって……『電脳世界』なの。けど、ポルックスさんのとか少し感じが違う」



みかんちゃんだけでなく、蒼さん、夢椿さん、影幻さんは攻撃態勢を解くぐらいに魅了されてしまった。俺だけが効かなかったのが幸いした。



俺は考える暇もなく、みかん機を自身の武器で撃墜した。それは敵機がみかん機を攻撃する直前だったからだ。



だが、それは偽ポルックス機なんかじゃない。本物のポルックス機がだ。索敵が更新され、ポルックス機を敵と認識したのだ。それに気付けたのも二人の歌声が重なっていた事に違和感があったからだ。

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