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コンサート第一幕 ー17ー

「えっ……と……俺も戻りますんで」



俺は変質者と目を合わせないように、そそくさとドーム内に戻ろうとした。変に刺激して襲い掛かられたらたまったもんじゃない。



そう思ってると、変質者は急に走り出して、腕を掴まれた。



「お、俺はアイドルとかじゃなくて、ただの一般人ですよ。それに男に襲われるとか趣味じゃ……」



俺はその後の言葉を止めた。腕も強く握られてるわけじゃなく、簡単に振りほどけるぐらい。それに変質者からは良い匂いがしてくる。体型から見ると男じゃなく女。



「……この場所に来てくれて、丁度良かったわ。貴方に頼るしか無くなったから」



変質者はマスクとサングラスを取り、姿を見せてくれた。その人物は竹中かぐや、トップアイドルであり、ポルックスさんの所属事務所の先輩だ。だからこそ、ポルックスさんは悲しそうな顔を向けた。勿論、竹中かぐやが変質者のような姿をしたからじゃない。



「竹中かぐや……ちょっと待って。もしかして、ライブを失敗させるのを手伝えとか言うんじゃないですよね?」



アイドル戦記の運営の中にはアニメに反対するメンバーもいると噂がある。それにアイドル達が含まれていてもおかしくないわけで、竹中かぐやもその一人だという可能性がある。



「……普通のライブなら問題なかったのよ。最初は私も応援してたんだから。けど、違った……あの歌もそうだけど……アイドル戦記をするのは」



「あの歌って『電脳世界の』事? それが天川織姫のだって知ってるんですか!」



竹中かぐやが天川織姫と知り合いであったのだから、『電脳世界』は誰が作ったのかを知っていてもおかしくない。



「……知ってるわ。それはどうしようもない事になってるの。私の予想が当たってたら、アイドル戦記の対戦相手には勝てない。貴方がリーダーだとしても。けど、ファンではない貴方だから出来る事がある」



竹中かぐやは俺が主人公機を操縦する事を知っているみたいだ。ポルックスさんから聞いたのだとしても、少し違和感がある。それが何なのかは分からない。



「貴方がカシオペアのメンバーを撃破するの。他のメンバーも出来る限り多く」

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