コード『ガンナー』起動 ー3ー
「何を言ってるんの! 仲間なわけないじゃない。エンペラーがいないのなら、ムカつくアンタ達を私達が倒すまでよ」
リベリオンは敵機であるリーダーではなく、自軍のリーダーであるカイザーに攻撃を仕掛けた。その行動に俺だけじゃなく、全員が驚いた。チームが勝たなければ現実世界に戻れないと言ってるのに、リーダーを撃破しようとしてるからだ。
「コイツらに踊らされないの! 勝てば戻れるなんて信じれる? そう言って後から破壊されるかもしれない。それにアイドル戦記の延長線上にあるのなら、勝利条件は別にあるでしょ。アイドルの撃破みたいに、リーダーを倒せばいいのよ。二人がこの世界を管理してるなら、その方が抜け出せる人数も増えるはず」
確かにそうだ。カイザーの言葉通り、勝利すれば助かるとは限らない。仲間を既に破壊してる奴なんだ。勝利した後に撃破される可能性もある。片方が生き残るのも噂に過ぎない。ここで両方が撃破されたら戻ってこれないわけだから。
そして、明日香ちゃんの言葉と姿に全員が反旗を翻した。こんな世界にいきなり来たのに挙動不審になったりもせず、自分を持っていた。更にリーダーを狙うのにも敵側でなく、自軍を狙った事で行動を示した。だからこそ、カイザー達の言葉ではなく、明日香ちゃんを信じた。敵側も反転して自軍のリーダーを狙ってくれる。人数を考えれば、一人になったリーダーが不利。しかも、狙われるとは思ってなかったはず。
「リベリオンの言う通り、人数ではこちらが上なんだから勝てるはず……」
俺も明日香ちゃんの言葉に便乗しようとしたんだけど、それは一瞬で砕けてしまった。