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コード『ガンナー』起動 ー1ー

「あれ……何で戦闘が始まってるんだ?」



ここにはトレイターとリベリオンしかいないはずなのに、銃撃音が聴こえてくる。そして、同時に機械音声で『カイザー軍、二機増援確認』と放送された。



「このゲームセンターでログインした機体が一緒のフィールドにいるみたい……それも二つに分かれて戦ってる」



明日香ちゃんはリベリオンで上空から状況を確認して、俺に連絡してくれた。



「全員って……俺達含めた二十人が? エンペラー出現じゃなくて、隠しイベントだったり」



「何を呑気にしてるんだよ! 早く助けに来てくれ。そうじゃないと……死んでしまう」



俺と明日香ちゃんの通信に誰かが割り込んできた。放送で俺達はカイザー軍の増援となってたから、同じチームの一人かもしれない。



「殺されるって大げさでしょ。一応、ゲームの世界なんだから。チームが勝つ事で何か貰えたりするわけ?」



明日香ちゃんの口調は変化し、西園寺アスカ寄りになった。見知らぬ相手に命令されるのが嫌なのかもしれない。



「ギリギリに入ってきたから、あの声を聞いてないのか? 景品は俺達が無事に現実に戻れるかなんだよ! この瞬間ゲームから抜け出せるか試してみろ」



「何を言ってるんだよ? それが嘘だったら金を返して……」



隠しイベントから離脱させるために嘘をついたと思ったけど、どういうわけか現実に戻れない。ゴーグルや手袋などを外す事が出来ない。それでも、トレイターの操縦するために動かす事は可能。



もし、こんな状態で機体が撃破されたらどうなるか? 現実に戻れる可能性もあるけど、死んでしまう可能性がないわけじゃない。



「何で……本当に戻れない。これって噂になってたやつじゃ……」



条件の一つに二人で参加するというのがあった。それに加えて、片方が戻って来れないというのも。原因はそれぞれのチームになってしまい、どちらかしか戻れないという形なんだろう。



俺と明日香ちゃんは隣同士に座った事で、同じチームになれたわけだ。



「その情報が正しいとなると、エンペラーもどこかに出てくるはずだよね」



けど、戦闘してる中にエンペラーの姿は見えない。その代わりに参加したメンバー以外の機体が二機。それもリーダーなのか、アイドル戦記における戦艦の位置に陣取ってる。



「あれって……エンペラーというよりも、トレイターとフェアレーターじゃないの。三機とも同型機と思われてるみたいだし」



確かにこちらのリーダー、カイザーと呼ばれる機体はフェアレーター、敵側のリーダーはトレイターと同じ見えてくる。しかも、装備品も外見から見ると近接、射撃と分類されてるのが分かる。そこまで一緒でありながらも、違うのは色が正反対という事。

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