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只野救出作戦 ー19ー

「練習出来ないのなら、今日は解散でいいかな?」



いつの間にか時間も夕方から夜に移行しようとしてる。只野さんがあんな状態だし、明日香ちゃんの親も心配するかもしれない。



「うん……深夜にもう一度集合してもいいですか?」



「親も心配するから……って、深夜の方が駄目でしょ! 用があるなら今の方が……何を見てるの」



明日香ちゃんが見てたのは天川織姫ファンサイトの掲示板。そこには親父さんが新たな書き込みをしていた。



「ツナガッターなどで彦星さんとコメットさんの活躍が拡散されてました。強い機体と互角に渡り合うなんて凄いんです」



観客の何人かがトレイターとアレクサンダーのレース映像を撮影したみたいで、それを見て連絡をくれたみたいだ。



「エンペラーとの戦いを求めてるとも書かれてました。兄貴を助けるためにも撃破しなければならないんでしたよね」



兄貴というのは、天川織姫会員番号四番である只野さんのニックネーム。親父に続いて兄貴の登場。そんな事よりも、親父さんがエンペラーを倒すつもりなのは知ってたとしても、理由が只野さんを助けるためだと知ってるのか。掲示板に書いたのか調べようとしても、前のコメントが全て消されていた。



「本当におば……親父さんって何者なんだ?」



けど、このコメントで明日香ちゃんから深夜のお誘いの理由にはならない。



「なので、ある情報を手に入れてきました。練習時でもエンペラーが乱入するらしいんです。それも深夜零時丁度」



親父さんはエンペラーが練習時でも降臨する事を調べてきたみたいだ。けど、その事を検索してみても、そんな情報は一つも表示されてない。だからといって、親父さんが嘘をつく理由もない。そのコメントには続きがある。



「条件は他にもあり、最低人数の二人でしか無理なようです。それと噂では、負けた場合、一人が犠牲になる。どういう意味かは分かりませんが……練習に参加出来ない分、情報を提供させてもらいました」



エンペラー降臨の条件は深夜零時に二人で練習する。まずはその時間に開いてるゲームセンターを探さないと駄目。それに負けた場合、一人が犠牲になるというのも気になる。それが只野さんと同じで意識不明になるのなら、エンペラーを倒す事と只野さんを救う条件というのも納得出来る。




「ガセでも……試してみる価値はあると思うんです。前に天川織姫の戦争時に出現してる以上、運営を挑発しても可能性は低い。練習時でも倒した事にしてるか分からない。けど……」



「……そうだね。可能性に賭けてみるのもありかな。一応、掲示板でカストルさんに報告してみよう。二人なら、俺よりもカストルさんの方がエンペラーに勝てる可能性があるから」

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