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只野救出作戦 ー13ー

「ちょっ……そんなのありかよ!」



アレクサンダーが急速に接近するのが分かる。それはトラップに気を付けながら進んだのに対して、何も気にせず前進あるのみ。巨大さと装甲の強さにダメージはないばかりか、武器もないのに通るだけでトラップを破壊していく。言葉通り、力のみでその場を征服していく。しかも、移動速度もトレイターと同じ。同じ速度でも、トラップを無視出来る方が速いに決まってる。



「このっ!」



俺は進むのを一旦止めて、振り向いてアレクサンダー相手にミサイルランチャーを撃ち込む。巨大である事が標準を合わさなくても当てる事が可能。それに建物の瓦礫が攻撃手段になるかもしれない。



だって、トラップを受け付けない。そんな相手に勝つための武器を用意してもらってないと、こっちが負ける出来レースになるだろ。



なのにミサイルランチャーを避けたり、防御するふりも見せず、受けて立つ。瓦礫で動きを制限するにしても、キャタピラーが粉砕していく。下手すれば戦艦の硬さを越えてる気がする。



「捕まえたぞ。ここで捻り潰すのもありだが」



ミサイルランチャーを撃つために一度止まってしまったのが仇になり、アレクサンダーの両腕に捕まってしまった。トレイターが握り潰されるぐらいの手の大きさがある。武器を手に入れたはずなのに使用しないのは、観客達に力の差を見せつけたいのかもしれない。



「それでは面白みに欠ける。観客達にエンターテイメントを与えるのも仕事なのでな」



イスカンダルが言い放った後、後方に投げ飛ばされた。そして、アレクサンダーは振り返り、後ろに向きに進み始めた。このままゴールするのではなく、『抜けてみろ』とでも言いたげな雰囲気で、俺の相手をする気満々のようだ。



「何だよ……巨大な城にしか見えないって。一人で攻め込むとか無謀でしょ」



アレクサンダーは無差別に大砲を撃ち込む。その威力は凄く、ビルの屋上にあった大砲よりも上。簡単に建物一つを消し飛びす程。それでも、これで倒すつもりはない。必死で避けるのを楽しんでるみたいで、隣のイスカンダルから笑い声が聞こえてくる。それが無性に腹立たしく思えてくる。

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