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勝負は何が起きるか分かりません ー1ー



アイドル戦記 初戦当日 午後七時半



アイドル戦記は準備のため、三十分前に作戦室に入る事が出来る。そこで戦争に参加するメンバーと作戦、仲間の機体や武器を確認出来る。勿論仲間内で会話も出来たりする。



「おっ! 良かった。もう一人も参加してくれてる。書き込みが何もなかったからな」



当日まで掲示板に何も書かれてなかったから不安で仕方がなかった。一人だけだと心細いし、武器だって爆弾ばかりで数も限られている。課金して接近戦の武器を買うか、弾数を増やすか悩んだ。それはギリギリの時間まで購入出来るから、安易に買わなくて良かった。只野さん曰く、課金は底なし沼らしい。一度嵌まれば抜け出すのは容易ではないらしい。



『参加してくれたんですね。ありがとうございます。メンバーは少ないですが、お互い頑張りましょう。作戦とかあれば提供お願いします』



もう一人のファンのニックネームはカストル。機体はフェアレーター。俺が乗るレア機体であるトレイターの色違い。トレイターが黒で、フェアレーターが白。こっちが爆弾ばかりの遠距離武器なら、あっちは接近戦のペンライトナイフを二本。ビームナギナタを装備している。オセロのように正反対だ。



一応、カストルさんに呼び掛けてみるけど返事はない。返してくるようなら掲示板にコメントを残してるはずだし、予想はしていた。もしかしたら、俺がファン一号なのが気にいらないのかも。



「それでも一緒に戦ってくれるわけだし、良しとしよう。相手の数は二十人か。日曜日になったのが悪かったよな」



只野さんがアドバイスが難しいと言った理由。それはアリサ二乗のファン達の参戦率が日によって変わるという事だった。酷い時には二十人中五人になる日もあるらしい。それを聞くと一段と悲しくなってくる。もしかしては、アリサ二乗が特別じゃなく、D級のアイドルはこういうのが多いかもしれない。



続いて戦闘フィールド。西園寺アスカ対水鏡リンの場合は宇宙だったけど、今回は地上戦。草原と障害物が全くない場所。地上戦は他に山岳、森林、雪山、海などがあるらしい。



「ヤバい。操縦が全然なのに、地上戦なんて。歩く練習とかなかったじゃないか」



やった事がないけど、宇宙と地上では前に進み方が違うと思う。宇宙では足で歩く必要もないからだ。



『カストルさん。地上の移動方法とか分かりませんか? こっちは操縦方法が』



「ちょっと待って」



カストルさんにコメントを最後まで打ち切れず、戦争開始のカウントダウンが始まってしまった。

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