表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/282

おとぎ話

 これは昔々、まだセントリア王国がようやく出来た頃、まだ魔王と呼ばれる存在がない頃のお話。


 平和な世界で人間も他の種族も平和に暮らしていました。


 しかし、そんな頃に北の山脈を越えた更に先の大陸で“黒の災厄”が生まれました。


 それは世界を文字通り、消しました。


 種族など関係なく、生きているか死んでいるかも関係なく、命があるのかないのかも関係なく、その全てを例外なく消していきました。


 遠く離れた人々はそれを「決して避けられぬ恐怖【ディザスター】」と名付けました。


 それの力と迫っている事を知ったセントリア王国の王様は各地から様々な種族から優秀で、勇敢で、力のある者たちをたくさん集めました。


 王様は彼らのことを“勇者”と名付けました。


 ですが、それだけでは足りません。


 優秀で、勇敢で、力ある者たちは続々とディザスターに挑みましたが、生きて帰ってきた者はただの1人もありませんでした。


 王様も人々も悩みました。


 たくさんの時間を話し合いに使い、そして、武器がないから勝てない。という結論に至りました。


 ディザスターには普通の武器は通用しません。

 人の力だけでも、他の種族の力を使ってもそれに通用するだけの武器は作れませんでした。


 そんな時、鳥のような一対の翼を持つ男性が現れました。

 彼は「天の友人【ラグエル】」と名乗りました。


 ラグエルは言います。


「私は三本の姉妹剣を持っています。

 一本は星の剣【アロンダイト】

 一本は太陽の剣【ガラディーン】

 一本は月の剣【エクスカリバー】

 この三本の力があれば、かのディザスターを払うことなど容易いでしょう」


 王様と人々はその話にとても喜びました。

 ですが、ラグエルは続けて言います。


「ですが、これは世界に“悪しき魔を統べる者(魔王)”を生み出します。あなたたちはこれと永遠に戦い続けなければならなくなります。

 それでも、この三本を取りますか?」


 彼らの喜びは迷いへと変わりました。


 それはこの世から災厄が取り除かれようと戦いが消えず平和は訪れない、ということを意味しているからです。


 ですが、王様は言いました。


「我々は戦い続けよう。この安寧の地を守り続けるために、例え、一時の平和であっても」


 ラグエルは頷くとその三本の剣を王様に渡しまし、姿を消しました。


 ラグエルから託されたそれぞれの剣は王様が認めた三人の特に優秀な勇者に与えました。


 特に強力なエクスカリバーは力強い男性。

 次に強力なガラディーンは心の優しき男性。

 最後に残ったアロンダイトは智力のある女性。


 それぞれ剣を受け取った彼らは吹雪が吹き荒れる北の山脈でディザスターを迎え撃ちます。


 長い長い激闘の末、彼らはディザスターを打ち破りました。


 ですが、その戦いの中で三人の勇者は死に、三本の剣もどこかへと姿を消しました。


 それから世界からはディザスターという災厄は無くなり、それに変わるように魔王が現れるようになりました。


 人々は永遠と生まれる魔王と戦い続けます。

 ですが、心配はありません。


 勇者の意思は我々に引き継がれているのですから。

次回はキャラと現時点までに登場した敵の設定を上げます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ