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勇者パーティーが現世転移  作者: ゆっきー
1/1

転移

「魔王!貴様もここまでだ!」

「まさか矮小なる生物である人間どもがあろうことか我の元まで辿り着こうとはな。いいだろう。貴様らを殺し、絶望した人間どもを見るのも一興だ。魔王である我自ら相手をしてやろう」


人間と魔族の戦争は数世紀をも遡るほど長い歴史である。そして今、その歴史に終止符が打たれようとしていた。


・・・


「…まさか…この我が…人間ごときに遅れを取るとは…」

「はぁ…はぁ…トドメだ…魔王」


俺はゆっくりと聖剣を持ち上げ、倒れた魔王に近づく。仲間たちはそれを見守るように見ている。みんなも限界が近い。きっと魔王を倒した瞬間、糸が切れたように倒れることだろう。それぐらいキツい。歩くのもやっとなほど…だがまだ倒れるとかではない。俺は魔王のすぐそばにまで近づき聖剣を振り下ろした…


「我が負けるとは…だがただでは死なん…貴様らも道連れだ!」

「なっ!?」


魔王から強大な魔力が溢れてくる。その魔力のによってあたりは光に包まれ…そして俺たちはそのまま気絶するのだった。


・・・


 目が覚めると見知らぬ場所だった。俺はすぐさま立ち上がり辺りを確認する。木々に囲まれている。どこかの山だろうか?それよりも気になるのは魔力の薄さだ。かなり薄い。俺たちのいた世界の10分の1にも満たないだろう…それがこの世界が俺たちのいた世界ではないことを伝えている。


「クソ…まさかまだ奥の手があったとは…」


これは俺の失態だ。俺が最後まで油断をしていなければ、あんなことは起きていなかったかもしれない。


「そうだ、みんなは!」


俺は仲間のみんなを探して歩き始めた。俺だけがこの世界に来たとは考えにくい。みんなが近くにいるかもしれない。本来なら魔法を使って探したいが、魔力が薄いせいかうまく魔法が発動しない。


「マリア!ウィンディ!ゴウル!シャープ!聞こえないか!!」


声を張り上げて叫ぶ。勇者である俺ですらさっき目覚めたのだ。みんながまだ眠っている可能性も高い。草木をかき分けて進んでいく。


「ん?騒がしいな…」


勇者は五感が超強化される。だから普通なら聞こえない距離や小さな声すらも聞き取ることができるのだ。


「これは悲鳴か?しかも1人は、ウィンディの声に似ているな…」


たとえ仲間の声がなくても勇者である以上別世界など関係ない。救える人々は救う。足に力を入れ思いっきり地を蹴り走る。走るたびに土が抉れ穴ができている。自然界には申し訳がないがしょうがないだろう…そして数人の男に囲まれているウィンディとそれを庇うように立つ2人の女性を見つけた。


「ウィンディ!」

「スノー!」

「あ?また雑魚が増えたのか?」

「ウィンディ、状況説明を頼む」


俺はウィンディと女性2人を守るように立つ。


「目の前の男たちが急に襲って来たの!」

「なるほど…理解した」


俺は腰に携えた聖剣とは別の剣を引き抜く。ウィンディは勇者パーティの魔法使いなので本来ならば協力してもらうのだが、ここは魔力が薄いため上手く発動ができないのだろう。現にウィンディの肩には傷がついている。普段のウィンディならこの程度の傷なら回復ができるはずだ。それができないほどここでの魔法の行使が難しいということだ。


「さて、俺の仲間を傷つけたんだ。どうなるかわかってるんだろうな?」

「あ?」


俺は剣先を目の前の男たちに向ける。


「そんなの知らねぇよ!」


男どもは一気に俺に襲いかかってくる。


「遅い」


それを俺は一瞬で全員気絶させた。


「弱いな。魔王と比べると」

「助かったわ。運が良かった…スノーが目覚めてくれて」

「運が良かっただけだ。それでそこの彼女たちはどうする?」

「へ?あ、私たちはたまたま通りかかっただけで…」

「そうよ。私たちはここらへんで最近現れたゲートの調査をしに来ただけ」

「ゲート?」

「そんなことも知らないわけ?」

「お姉ちゃん!恩人に対して口が悪いよ!」

「すまない。この世界についてまだ疎くて」

「…待ちなさい。もしかして貴方たち、ゲートの中から来たんじゃないのかしら?」

「は?」

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