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AIより変態な私にAIがブチギレてきた!  作者: 弐屋 丑二


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6/21

課長様

翌朝、ウマミイはバスの時刻ギリギリに起きて、ルリから叱咤激励されながら、10分で出勤準備を整えると急いでマンションから出ていった。


空いているバスの最後尾に座り、素早く化粧を済ませたウマミイがホッとしていると、ラインの着信音が小さく鳴り、スマホを見たウマミイは嬉しそうな表情で素早く返事を返すと、その後しばらくラインで誰かとやり取りをしていた。


バスから降りたウマミイは両腕を伸ばし

「ジョニー君が一軍昇格決まったああ!」

空に向かってそう小さく叫ぶと

「私も頑張らないと!」

自らを奮い立たせ目の前の会社へと出社していった。


受付の女性に挨拶をしてタイムカードを押したウマミイがエレベーターに乗り込むと、ギリギリで小柄でぽっちゃりとしたスーツ姿の若い女性が走り込んで来た。

「セーフッ」

そう言った彼女は

「私も2階です」

ウマミイにニッコリと微笑む。


エレベーターから降りると女性は

「見たことがない顔ってことは鈴中さんでしょ?」

賢そうな眼差しをウマミイに向けてくる。ウマミイは頷いて

「あの、もしかして企画部の方ですか?」

「はい!ソリューション企画部企画課課長のくれすかいりと申します!よろしくお願いします」

丁寧に挨拶して腕を差し出してきた。ウマミイは驚愕の表情で

「かっ、課長様だったんですか!?新人の鈴中美射です!よろしくお願いします!」

ウマミイに頭を下げながら手を握られ返した、くれすは苦笑いしながら

「所詮会社内だけの地位だし、様付けしてもらえるほど偉くないよね。断ったんだけど、ボスから無理やり昇格させられてさあ……ボスにはもう会ったでしょ?」

ウマミイは急に両目を輝かせて

「ボス!?部長様ですよね!はい!超かっこいいです!ボスかあ……」

くれすは察した表情で

「あー……早速惚れちゃった?」

ウマミイは顔を真っ赤にして頷いた。くれすはニコニコしながら

「立ち話もなんだから、企画部に行こう」

足早に進み出し、ウマミイは慌ててついていく。


企画部に入るとくれすは、昨日と同じようにデスクに脚をあげてスマホゲームをしているヤマダに

「タロウ!調査書は!?」

声をかけられたヤマダはデスクの中から書類の束をサッと出して

「姉さん、終わってるっす」

部長席の隣のデスクに座ったくれすに、涼しい顔で提出してくる。それを一分ほどで読み終えたくれすは、三角頭巾を被ってモップで床掃除をしていたちえみに

「ちえみちゃん!社長室にこれ持って行って!」

「はーい!行ってきますー」

ちえみは受け取るとのんびりと出て行った。

その様子をデスクに座ったウマミイは羨望の眼差しで見つめ

「課長様……仕事の出来る女……」

自分も何かしようとして何の指示も教育もまだ受けていないことに気付き、絶望する。


呆然としているウマミイにくれすが近寄ってくると

「まだ二日目でしょ?焦らなくていいよ。ちょっとうちの部署の事情について説明しようか」

「はい!課長様!」

生気を取り戻したウマミイを微笑みながらくれすは見ながら、近くのデスクの椅子を引いてくると座り

「まず私、ソリューション企画部企画課課長なんだけど、部署の中には企画課だけで他の課も課長もいないからね」

ウマミイは真剣な眼差しで聞いている。くれすは更に

「ボスはポルメニアとの交渉に忙しくて会社には来られないことも多いから、今は私が部長代理みたいなものです。わからないことがあったら何でも私に聞いてね」

「はい!課長様!」

くれすは頷いた後、苦笑いしながら

「それと先輩社員のヤマダタロウの態度は真似しないように。あいつは社会人失格です」

スマホゲームをしながら聞いていたらしいヤマダがモヒカン頭をこちらへ向け

「姉さん!仕事はちゃんとしてるっす!」

「タロウ!あんたを置いてくれてるボスに感謝しなよ!」

「常にしてるっす!」

「ならよし!」

ウマミイは羨望の眼差しでくれすを眺め

「……凄い……かっこいい大人がまた一人……」

何かを勘違いした感想を呟いていた

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