干もの
施設長が芝梅さんを撫でていた。
「今日、池澤様が来ると分かった見たいで、ずっと待っていたんですよ。」
施設長は芝梅さんを見て
「…よく分かったなぁ…。なんで分かったのかな?」
「…多分ですが…」
武柳さんが芝梅さんを見ながら
「私たちの話しと池澤様の車のエンジン音だと思います。」
…武柳さんの話しと…施設長の車のエンジン音?
「支配人が芝梅さんや芝子さんに「今日はアイさん来るよ。楽しみだね」って話しかけてましたから…。」
「え?それだけで?!」
施設長ビビる!
「ワン♪」
芝梅さん、返事?してる。
「…人?なんかな」
つきさんが芝梅さんを見た。
「…」
…つきさんには吠えない…
「…怖いのかな?」
「いえ…多分…」
武柳さんがつきさんを見て…
「芝梅さん、男性好きなんですよ。伊原様は女性ですからね…。」
「なる…ん?え??じゃぁなんで…」
「?」
「なんで…加藤主任には近寄らないんだ?」
「あ、それはですね、芝梅さんは、年上の男性が好きなんですよ。」
…年上…
だから…施設長や河本に…。と…つきさん、芝梅さんにそっと、しゃがみ込んだ…
「芝梅さん…」
…つきさんが芝梅さんに話す…。
「芝梅さん触っていいですか?」
「…」
…(汗)…。
「芝梅さん…。」
青野主任がソッとつきさんの隣にしゃがんだ。
「…嫌わないでね…。」
そっと、背中を撫でた。
「…」
何もいわ…いや、吠えず芝梅さんそっぽむい…あれ?…そっぽ向いてる方をジーと?
…青野主任が気がついた。
「芝梅さん…あれが欲しいんですか?」
「♪」
しっぽ…ふりふり…
「アレって?」
つきさんも視線を…見ると、売店の一角に犬の写真。で…デカい看板…。
わんちゃん用国産牛ジャーキー…(汗)




