ヒコーキ
伊原さんが腕時計を見た。
「そろそろ…受付に行こう。」
「え?…あ、もうこんな時間ですか?」
伊原さんの腕時計を覗き見する加藤主任…。と…伊原さんが目をソッと閉じた…かとおも…
「…加藤主任、飴食べた?」
え…?
「…はい…。」
「いい香りする…。」
「これです。」
…ポケットから取り出した、スティックタイプの梅味の飴。
「あ、懐かしい…。うちも好き。たまに買うよ。」
「この飴好きなんです♪。」
加藤主任が伊原さんに飴を渡した。
「河本主任、青野主任もどうぞ。」
「あ、ありがとうございます。」
「ありがとう…それじゃ行こうか?」
「はい。」 「うん。」
部屋を出て、1階へ向かう。
ロビーに行く…。すると…
「待ってください!」
?!
「わっ?!」
凄い勢いで雷斗さんに飛びついてきた!!
「すみません!大丈夫ですか?!」
武柳さんが飛んで来た!!
「し…芝子さん?!」
雷斗さんびっくり!だけど…
「芝子さん…。…かわいい♪」
雷斗さんが芝子さんを撫でた…。お耳がペタンコになってる♪
「あ、こちらは、芝子さんのお嬢様で芝梅様です。」
「お嬢様?!」 「はい。」
と…自動ドアが開く音が聞こえた。男性がこちらにって?あ…
「伊原さん。」
施設長だった…。
「いらっしゃいませ。池澤様…」
武柳さんが施設長に声をかけ…
「久しぶり。お、久しぶりだね~。柴梅さん。今日は芝子さん居ないのかな?」
「副社長も居ます。」
副社長、芝子さんは、他のお客様の出迎え中で…社長の猫吉さんは…
「…社長…」
「大丈夫ですよ♪…かわいいですね♡」
「も…いえ、恐れ入ります…(汗)」
猫吉社長…カウンターで受付している、おもてなし中…。




