引き戸
藤さんの書いた話は、ここで終わっていた。…きまぐれさんの鍋料理。続きが気になる。~♪。玄関のチャイムが聞こえた。
時間を見た。16時。宅急便。雷斗さんのクリスマスプレゼント。…ペンを持って、玄関に向かう。…荷物を手にした方から、ダンボールを受け取り、受け取り書にサインした。…これ、見つからない様にしないと。何処に隠そうかな?…あ、あそこなら…雷斗さん、行かないし、いいかも。そこに向かった。物置…クローゼットタイプになっていて、かなりの物を収納出来るようになっていた。
物置の1番奥…。入って左側が棚になっていて、そこの2番目に、雷斗さんのクリスマスプレゼントを置いた。物置きから出で…玄関へ向かう。物置を左側にして、その隣がトイレ、トイレの隣には、木で出来た…引き戸。
実は…このログハウスには、雷斗さんも私も開けられない引き戸があった。カギが掛けてあって、大家さんしか、開けられない様になっている。
玄関に向かう。電気を消して、居間へ戻り、台所へ向かう。…16時15分。お米研いで、後は…。今日の豆腐を水切りしておく。下拵えを済ませて、炬燵へと戻る。マグカップには飲みかけのお水が、入っていた。
…コーヒー飲みたいな。マグカップを手にして、台所に向かう。…ケトルでお湯を沸かして…。コーヒーはインスタント。薄めにした。コーヒーが入ると、マグカップを手にして、炬燵へと戻り、またスマホを手にした。…藤さんが他にも物語を掲載していた。それを…?あれ…あ、更新してる!…時間は、ついさっき更新された…新しく掲載されたばかりの物語♪早速読む事に♪
「掲載された!」
…藤さんの物語にすっかりハマってる仁科室長…(汗)…。パソコンで仕事する傍ら、スマホを見て、今か今かと待っていた。そんなに?って思った。俺も後で読んでみるか。業務が終わり、退勤する。更衣室に向かう。…更衣室前の廊下で、伊原さんと松原さんが話していた。
「あの寒雀の予約、よく取れたね。」
「たまたま、空いてる日に入れてもらったんだ。じゃ、お疲れ様でした。」
…松原さんは伊原さんから俺を見た。
「お疲れ様です。河本主任…」
「お疲れ様です。」
…松原さんを見て、藤さんの話を思い出した。…確かに、顔は…って、猫兄さん?




