かいこう
その日の夜、うみは、シバ丸を抱いていた。…こんなうみを見たのは、多分だけど初めてだった。
「うみ不安?」
「…少しだけ。…シバ丸見てたら、芝子さん思い出しちゃって…」
…芝子さん。寒雀の副社長。…うみ、猫も好きだけど犬も好きなのかな?
「そういえば、兄さん達、今日休みだったの?」
明里が俺に聞いた。チャロは俺が炬燵に入ると炬燵布団の上に…重いけど、かわいい…。
「うん。」
頷いた…。
つきさんが明里に話した。
「調整かけてる。」
「調整?」
明里に?が見えた…。つきさんが明里に教えた。
「最近、忙しいから、休みの日に出勤していた事もあったんだけど、それが1時間とかの時間勤務なんだ。その分を足して、1日分として、休みを貰える。で、この休みが何時になるかは、分からない。急に明日休みねって、言われる。朔夜さんも海さん達も、急になるんだ。平日の何処かにね。それも急に決まった。多分だけど、誰かが上に提案したんだと思う。だけど…これ、ありがたいけど…困るんだよね。」
「なんでですか?」
「うち物語書いてるから日にちって重要で、この曜日ってする時に間違えて、1日ズレたりしちゃうんだよ。そうなると、確認した後、プレビューで見て、あれ?…あ、違う。ってなる。だから、日にちズレ…」
「だからかな?」
「?」
つきさんが話しているのに…(汗)…。?…明里がスマホを手に取り、ある物語を見せてくれた。
「この方、12月20日、日曜日の事を書いてるんですよ。なんか忘年会の打ち合わせが日曜日に行ったのに、その日曜日の朝は暇とか…変だなって。」
つきさんが明里スマホを受け取り、その物語を読んでいた。
「…この物語…」
つきさん…?
「明里さん、ありがとうね。」
「?」
「これ、うちが載せたヤツだよ。日にち間違える。ここ、間違えて…」
「…え?!」
つ…つきさんの書いた?物語?!
「つきさん、え?!じゃあ、この話、つきさんの…」
明里びっくり!
「うん。そう。改稿しなきゃね。」
「…」
マジか…(汗)
つきさんは、スマホを鞄から取り出して、スマホを…例の小説サイトにアクセスしていた。曜日を直したのか
「改稿したよ。」
明里に言った。…はぁとため息をついた、つきさん。またスマホに目を
「…あれ?……休載のお知らせ?」
明里が言った。?の俺。
「…え!?職場の方から、依頼?」
「依頼?」
明里が嬉しそうに…
「凄い!由未ちゃん!」
「ゆみちゃん?」
「この物語を書いてる方、藤由未ちゃん。私がLINEしてる人。今はフロントスタッフ…」
「…?!…」
「え!!」
明里がスマホ片手に嬉しそうにしていた。
「明里さん。」
つきさんが明里に聞いた。
「その…フジさんって…」
スマホのメモに漢字で藤 由未と書いた、つきさん。
「こう漢字で…」
その…名前を見た明里。
「そうです。」
つきさん絶句…俺もめちゃくちゃビビった!




